台湾には九份があれば十分もある。九份は映画『悲情城市』で一躍有名になって,日本のツアーコースにも入っているが,十分はまだマイナーである。ツアーにも稀に入っているが,自力で行くのがベストだ。十分は台鉄のローカル線・平渓(ピンシー)線にある小さな駅で,台北から列車を乗り継ぎ1時間20分くらいかかるところだが,バスを乗り継いで行くこともできる。しかし,鉄道旅行が叙情をそそるので,鉄道でチャレンジ。まず台北駅から日本の急行にあたる「ろ(草冠に呂)光号」で侯どう(石編に同)へ。そこで各駅停車に乗り換えて,平渓線に入る。台湾は自強号(特急)が主流だが,敢えて数の少ない急行にしたのは,すぐに乗れる列車がこれしかなかったことと,ちょうど乗換駅の侯どう(石編に同)に停まるからである(瑞芳発の平渓線入線列車もあるが)。台北駅ではキップ売場に並び,筆談で十分までのキップをゲット。昼食を食べていなかったので,駅構内のセブンイレブンで「新国民弁当」なる弁当を購入し,車内で食べることにした。ホームで待っていると,各駅停車が一本出て行った後に,台北駅から3駅南西にある樹林駅始発の「ろ(草冠に呂)光号」が入線してきた。上半分が肌色,下半分がオレンジ色という関西系私鉄のような配色だ。平日ゆえか車内は空いていた。座席には足置き台,缶飲料置きなどが配置され,某小田急の旧式ロマンスカーよりはるかに上だ。さて,腹ごしらえに駅で買った弁当を食べることに。あつあつではなかったが,まだ暖かさがあり,具もなかなか美味しかった(通路を挟んだ反対側の座席ではもっとあつあつだったが)。松山,汐止と過ぎ八堵に停車。ここから基隆へ向かう線(西部幹線)が分かれ,東部幹線に入る。次の瑞芳は九ふんへの最寄駅だ。懐かしい風景が車窓を過ぎていく。やがて,台北を出ること1時間で侯どう(石編に同)着。この列車の終点は台東なので,この後まだ7時間も走り続けるのである。ここで平渓線の始発列車に乗換えだ。【2010/1/1(金) 午後 2:08】 |
↓台北駅のキップ売場(筆談でOK)

↓駅の1階にはセブンイレブン・エクスプレスが4店舗あり,弁当も販売している

↓台北駅地下ホームに入ってきた「ろ(草冠に呂)光号」

↓台北から十分までの通しキップ(座席番号は窓側の9番だが,隣の通路側座席は10番ではなく11番である)

↓車内はこんな感じで,ちょっと古めかしい

↓座席にはフットレストや缶ホルダーなどがついている

↓「新国民弁当」はこんな感じ

↓通路を隔てた反対側はこんな感じ

↓基隆への分岐点・八堵に停車

↓どこか懐かしい風景が続く車窓

↓台北から56分で乗換駅侯どう(石編に同)着

行程は,台北発13:35→八堵発14:10→瑞芳発14:22→侯どう(石編に同)着14:31【乗換え】侯どう(石編に同)発14:34→十份着14:51。 |


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