ムービースターに会えるかも?ヒルサイド・エスカレーター~香港25
香港香港映画に頻繁に登場するヒルサイド・エスカレーターは香港島の中環(セントラル)とミッドレベル(半山區)を結ぶ屋根付き屋外エスカレーターである。いくつものエスカレーターを乗り継ぎ,全長は約800mほどある。屋根付きエスカレーターとしては世界一長い距離を誇り,このことはギネスブックにも登録されている。とはいっても,800mの長いエスカレーターではなく,何本かの合計が800mになるわけで,エスカレーターとエスカレーターの間の乗り継ぎは数秒歩かねばならない。駅や百貨店のように上下線があるわけではないので,午前6~10時が下り,午前10時~23時が上りのみとなる。それ以外の時間は動いていない。観光で上(ミッドレベル方面)に行きたいのなら,午前10時前は避けなければならない。下りしか動いていないので,並行する階段を上るハメになってしまう。エスカレーターは屋根があるものの横は窓やガラスもなく開放なので,まわりの景色がよく見渡せる。眼下には市場や屋台など庶民の生活と直結するものが見渡せ,平面上では見えない雰囲気が味わえる。ビルの窓すれすれに通ることもあり,建物の2階や3階が丸見え状態である。アパートやマンションの裏側も見える。生活の拠点と目線の高さが同じになるので,人間ウォッチング,生活ウォッチングにははずせないポイントだ。逆に見てしまってもいいのだろうかと思うこともあるが,自然と目に入ってくるのだから拒否する理由もない。途中で面白そうな店などを眼下に見つけることがあるが,エスカレーターの途中では飛び降りるわけにもいかず,かといってエスカレーターを降りてから向かうにしても,道が入り組んでいてその場所を特定することはたぶんできないだろう。その意味では,エスカレーターから見る世界は半ば手の届かない世界といえるかもしれない。実際は時間があれば,エスカレーター界隈をくまなく歩くこともできるだろうが,上から見たのと実際に下を歩いて見たのは違って見えるので,やはり手の届きにくい世界ということに落ち着くと思う。【2011/6/25(土) 午後 0:46】 |
↓たいへん便利なエスカレーター

エスカレーターを上がっていくにしたがって,景色,店の佇まいが変わってくる。下の方はごちゃごちゃして市場のような雰囲気だったのに,上の方はレストランやバーなどシャレた飲食店が増えてくる。ソーホー(SOHO)とよばれる一角で,世界のさまざまな国のレストランやカフェバーなどが建ち並んでいる。夜になるととくに賑やかになる地域だ。中環に行ったら必ず訪れたい場所だ。中環の駅からは少し距離があるので,利源街を探索しながら移動すると,けっこう楽しめる。帰り(下り)はエスカレーターがないので,ソーホー他,エスカレーターに交差するストリートをジグザグと下りてくるとよい。ハリウッドストリートを上環(ションワン)方向に進むと骨董街やキャットストリートに行き着くので,オススメである。キャットストリートは上環から行くと,坂を登っていかなければならないが,このエスカレーターで中環からハリウッドストリートまで上り,ハリウッドストリートを歩いて移動すれば上りがないのでたいへん楽だ。ハリウッドストリートは斜面に並行しているので起伏はあまりなく歩きやすいが,曲がりくねっているので,直線距離は短くても,歩く距離は長くなる。 |
↓途中で降りて中環方向を見る
