掲載写真23700枚超。総合旅行業務取扱管理者資格及びJTB旅行地理検定上級資格保有者が紹介するアジア・ヨーロッパ・北アメリカ・オセアニア!海外らしい景観も多い北海道と沖縄も併載!
ブルージュ到着後最初の世界遺産「ベギン会修道院」はブルージュ駅から徒歩で10分ほどだった。ベギン会修道院は「修道院」とは付くが,本来の修道院ではなく,12世紀に設立した女性の自立支援を促す互助会のような共同体のことである。ブルージュはもとより,ベルギー・フランドル地方の13件が世界遺産として登録されている。ブルージュの施設だけは,ベネディクト会に買い取られ,現在は本来の修道院として機能している。 敷地内にある教会に入ってみた。教会のステンドグラスには宗教画が描かれていた。手書きの日本語パンフレットが用意されていて,1部0.1ユーロだった。【2022/9/22(木) 午前 5:00】 |
ブルージュ駅から徒歩で5分ほど行くと運河沿いの「ワインガールト広場」という場所に到達する。世界遺産「ベギン会修道院」のすぐそばで,水面には白鳥も見られる。さらに,運河クルーズのボートもここまでやってきてUターンしていく。広場には銅像が建っている。日本では全く知られていないモーリス・ザッペ(1873生-1958没)という人物の像だ。彼は,アントワープの教育者で,若いころにブルージュで育ち,晩年はブリュッセル自由大学の教授をした人らしいが,気軽にどこでも銅像を建てるのはヨーロッパやアメリカなど西欧の習慣らしい。広場を通り抜け「ベギン会修道院」には東側の門から入っていく。修道院の敷地に入るには料金は要らない。木立のある広い敷地には,8月の観光シーズンだが,平日ということもあってか観光客がまばらにいるだけだ。取り敢えず建物だけ見てまわることにした。【2022/9/2(金) 午前 5:00】 |
ブリュッセルから1時間ちょっとでブルージュ(ブルッヘ)駅に到着した。ホームから駅舎の外へは下に降りて,構内通路を歩いていく。もちろん改札はないので自由通路と同じで切符がなくても誰でも歩ける。駅舎を出ると,そこは駅舎に向かって左端(南側)だった。駅舎の前には,イスとテーブルを出したカフェがあるだけのすっきりした駅前広場が広がる。乗車のときは中央の入口から入るようだ。駅舎に向かって右側(北側)にバスやタクシーの乗り場がある。ヨーロッパの古い街はほとんどそうだが,ブルージュも街の中心と駅は離れていて,駅前には建物らしい建物はなく,緑地帯が広がっていた。【2022/8/11(木) 午前 5:00】 |
ここから街の中心部までは,途中にある世界遺産に寄るので歩いていくことにする。寄り道をしなければ,街の中心部までは15分ほどだろう。とりあえず,駅前の橋を渡り,川沿いの小路を進むことにした。途中,Hendrik Pickery(1828-1894)という人物の像があった。国民的英雄のレベルにも到達しない人らしく,どういう人かは全くわからない。その後すぐに川にぶつかり,そこを渡るとミンネワーテル公園という緑地だ。川を渡らずに左折して川沿いを進むと,左側にはレンガ造りの建物が続く。ベガイネンフェストという名の通りだ。この日最初の世界遺産は近い。 |
ブルージュ(ブルッヘ)方面へは,ブリュッセルからオーステンデ行のIC(インターシティ)に乗車するのが一般的である。ベルギー国鉄の予約はネットからできるので,日本出発の2週間前に日本で予約を済ませておいた(クレジットカード決済)。ベルギー国鉄の優等列車の予約は,国内だけのICであれば,指定席は設けられていないので,乗車する月日と区間,座席の等級を予約するのみである。列車の指定もないので,指定した日のどの列車でも乗車可能である。最終予約済画面をプリントして,ブリュッセル北駅のキップ売場に持参すると,そのまま乗車できると言われた。日本のJRもこういうシステムになればいいのだが,ヨーロッパより20年遅れていると言われるIT後進国では永遠に無理な話だ。ベルギー国鉄の駅には改札(自動も含め)はないので(改札は車内),キップがA4判の紙でも全く問題はない。乗車した列車は,ブリュッセル北駅午前7時56分発オーステンデ行ICで,電気機関車牽引の客車である(ベルギー国鉄はこれが基本)。ブリュッセル中央駅,ブリュッセル南駅と連続停車し,その後はゲント,ブルージュ,オーステンデ(終点)と停車していく。ゲントまでは住宅が多く,ゲントを過ぎると畑が多くなる。【2022/6/20(月) 午前 5:00】 |
ブルージュにはほぼ定刻の午前9時2分に到着した。1時間ちょっとの旅はあっという間である。ブルージュは,ブリュッセルから北西約90kmに位置し,人口約12万人の都市である。ブルージュの中心部は内陸だが,市域は北海にまで及ぶ。オランダ語圏に属し,フラマン語を話すので,都市名の呼び方もブルッヘになる(ブルージュは英語,フランス語ではブリュージュとなる)。 |