台中
高美湿地は台湾のウユニ塩湖と言われるが・前編~台中25
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2023/
12/
29シティツアーは,台中市街地南部から一部高速道を通って,次の目的地である「高美湿地(ガオメイシーディー)」へと向かった。「高美湿地」はこの辺り一帯に広がる「大肚溪口湿地」の10分1ほどの面積の汽水湿地で,潮の満ち引きの影響を直接受ける。干潮時は,遠景が湿地の水面に映り,鏡のような景観になるので(同じ方向に太陽があるという前提),南米ボリビア西部のウユニ塩湖にちなみ,「台湾のウユニ塩湖」と呼ばれている。これを見られる機会はそんなにはなく,結論から言えば今回の訪問で見ることはできなかった。訪れてまもなく潮が満ちてきたこと,太陽が雲に隠れ水面を照らさなかったこと,などが原因だ。【2023/12/29(金) 午前 5:00】 |
↓高速道を高美湿地に向かう
湿地の中央を海に向けて木道ができている(長さ691m)。これを進みながら湿地の観察ができるようになっている。木道の出発点には,湿地で見られる「ムツゴロウ」の像があり,興味を湧き立てる。「生態地圓」という生態マップも掲示され,湿地の学習ができるようになっている。木道を進むと早速「ムツゴロウ」が姿を見せた。遠くの木道先端部分を眺めるとすでに潮が満ちてきているのが見えた。天候はいまいち,満潮へまっしぐらの湿地を見て,「台湾のウユニ塩湖」はとても望めそうにないことを悟り,木道を歩くスピードを緩め,湿地の観察に集中することにした。 |
彩虹眷村を訪ねて・後編~台中24
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2023/
11/
142022年後半になって,この彩虹眷村の絵は黄永阜(ホアン・ヨンフー)おじいさんが一人で描いたものではないことが判明。そのいきさつは,最初は一人で描き始めたものの,年齢もあって絵を描くことも管理も困難と感じ,地元企業「彩虹文創」にペインティングを含め管理や運営を依頼した。しかし,ここ1~2年,著作権や物販の収益などで黄おじいさんとその企業の間でトラブルが生じ,ついに「彩虹文創」側がこの村の絵を塗り潰すという強硬手段に出て,企業側が描いた絵は見ることはできなくなった(黄おじいさんの描いた絵は残っているが)。すでに黄おじいさん(2023年現在99歳)はここから別の場所に引っ越していて誰も住んではいない。2023年夏現在,彩虹眷村は修復中である。再開等今後のことはまったく不明である。【2023/11/14(火) 午前 5:00】 |
↓雨にもかかわらず観光客は多い
彩虹眷村を訪ねて・中編~台中23
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2023/
10/
14「彩虹眷村(Rainbow Village,ツァイホン ヂュェンツン)」には売店等もあり,一大観光地となっている。交通アクセスはあまりよくないが,近隣の国からも多数観光客が高速鉄路台中駅や台湾鉄路台中駅等から観光バスやタクシーなどで乗り付け,絵を楽しむというよりは,様々な絵の前でひっきりなしに記念撮影をしている。絵が描かれているのは,壁だけではなく,地面のほとんどもそうなので,じっくり見ていこうとすると,相当な塗り面積になりそうだ。家屋から離れた石の塀にもペインティングされているので,さらに塗り面積は広がる。色は赤が基調で,緑,青,黄,水色等10色ほどを塗り分けている。淡い色は少なく,原色が多いので,鮮やかで,目の覚める色合いになっている。時々文字も書かれているので,意味が分かれば尚のこと面白いだろう。【2023/10/14(土) 午前 5:00】 |
↓土産売場もある個人宅
彩虹眷村を訪ねて・前編~台中22
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2023/
09/
28「彩虹眷村(Rainbow Village,ツァイホン ヂュェンツン)」はここ15年ほど,台中の新しい観光地として脚光を浴びてきた場所だ。市街地からは離れているので,個人で行く場合には,高速鉄路台中駅からタクシーが無難だ。「彩虹眷村」は,第二次世界大戦後中国大陸から移り住んだ人々の居住地の一角で,2008年に「黄じいさん(黄伯伯)」こと黄永阜さんが壁や住宅に突然絵を描き始めたのが,「彩虹眷村」の始まりだ。すでに90歳を超えた黄じいさんは精力的に絵を描き続け,それらが「アート」として認められ保存されることになり,今日に至るが,ここ数年紆余曲折もあった(後編で)。台中だけにとどまらず台湾屈指のインスタ映えスポットとして名高い場所になっている。【2023/9/28(木) 午前 5:00】 |
↓「嶺東科技大学」の前を通ると「彩虹眷村」はすぐ
新しくなった臺鐵臺中驛(台鉄台中駅)~台中21
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2023/
09/
092019年夏に台中を訪れた際に,初めて新駅舎と対面した。台中は2回目で,初めて訪れた時(2016年)は旧駅舎最後の年だった。旧駅舎は保存されることが決まり,南側にひっそりと残されている(2019年現在)。その後平地を走る旧線路(新駅は高架)とともに博物館化されている(2022年情報)。【2023/9/9(土) 午前 5:00】 |
↓臺鐵臺中驛(台鉄台中駅)西側
新臺鐵臺中驛(台鉄台中駅)は近代的な高架駅となり,韓国のソウル駅やプサン駅と雰囲気が似ている。2階のエントランスへ外から直接エスカレーターや階段を上がって行く導線だからなのだろう。日本にこのような駅は存在しない。それはJRの金儲けと結びついた駅ビル型の駅舎になるからだ。まず客をビルに誘導し,改札はビル内に設置する。改札から入場する際の前後に即座に買い物ができるよう利便性を重視し,鉄道事業と消費行動を合体化させたモデルが日本型駅舎である。儲け二の次で,駅は列車に乗降する場所に徹底したのが,韓国や台湾の駅舎である。駅前は広場になっていて,まだ造成中である。改札のある2階コンコースはスッキリしていて,日本のような狭苦しさはない。 |
交通カード(台北のeasy cardなど)が利用できるので,縦型のタッチ改札機を導入している。日本のどこの鉄道会社の改札にもあるような,左右を機械に挟まれた改札機ではなく,幅がめちゃくちゃ広く,大型の荷物でも横に並んですんなり通ってしまう,今までにはないアイデアの改札機だ。間を通り抜けるという感覚でなく,通り抜けの際にちょっと片手でタッチという気軽な感覚だ。日本でもこのようなフレキシブルな改札を考えればいいものを,やはり企業最優先かつアイデア枯渇の日本では無理な相談だろう。ホームは改札を入り,さらにエスカレーターを上がった3階だ。台中駅に停車する在来線のみなので,ホームドアはまだ整備されていない。 |