ビクトリアピークは霧の中(後編)~香港33
▼中環から乗ったバスが山道に入って10分,雲行が怪しくなってきた。まわりを緑に覆われた山道なので,天気模様がはっきりはわからないが,ビクトリアピークからの眺望が怪しくなってきたのを如実に感じたのは,まわりが靄ってきたときだ。最初は遠くの一部分だけが靄っているだけだったが,バスが高度を上げるにしたがって,視界がどんどん悪くなってきて,ビクトリアピークのバスターミナルに着くころには視界が50m以下になり,ほとんど雲の中状態になった。晴れるかどうかまったくわからないまま,バスを降り,数人が向かう方向に付いていった。そちらが展望台方向だからだ。もし建物も何もなければ五里霧中状態で,進む方向がわからないところだ。 |
ビクトリアピークの展望台である『ピークタワー』は1996年に完成し,2007年にリニューアルされた。とても斬新な建物で,上部が逆半円というよりは逆三日月形をしている。いちばん上の展望台(屋上)まではエスカレーターを10回くらい乗り継いだだろうか。乗り継ぐ途中の各フロアーには物販店などがあるが,客はきわめて少ない。この靄で諦めた人も多いのだろう。展望台の上に行くにしたがってレストランが増えてくる。窓越しに香港島の眺望が見える絶景レストランのはずだが,窓の外は真っ白いままで,少しも晴れてこない。10分くらいかかってようやく展望台の頂上(屋外)に着いたものの,一面相変わらずの靄で,ピークタワービルの真下を見ると,何とか地上の道路がうっすらと見えるほどの視界である(視界50mほどか)。晴れていれば遮るものがなく,香港島北部の高層ビル街やビクトリアハーバーが一望できる場所である。【2012/2/5(日) 午後 4:05】 |
↓『ピークタワー』に到着

靄が晴れるかとしばらく待ったものの,その兆候はまったく見られずもはや気力をなくし,まだ残りの日があるので,とわりきってこの日はひとまず下山することにした(が,ついにこの旅行では天気が回復することなく再度登ることはなかった。)。帰りはケーブルカーでもよかったが,見られない眺望に金を使いたくないので,『ピーク・ギャレリア』に戻り,登って来た時と同じバスを待って乗った。帰り(下り)の道路を走っていると,対向車,つまり上りのバスやタクシーには夜景を見に行くであろう人たちがたくさん乗っていたが,靄で行っても無駄だということを知らせる術もなく(靄は山の上の方だけなので,下界は晴れているので,それを知らずに登ってくる人が絶えなかった。),下山した後の次の行動に移る心の準備に自分自身が追われていた。下山し香港島北部の街に入ってくると,靄はなくなり,高さ400~500mの山の上と下でこんなに天気が違うというのも納得がいかなかった。夏の香港は,雨,霧,風と散々な目に遭うことが予想されるので,時間に余裕を持ちたい。個人旅行でも最低4日間は欲しいところだ。4日間あれば,最初の日に来てダメなら翌日か翌々日に出直しが可能なので,どうしても晴れた夜景を見たいと思えば,4日間がミニマムだ。が,夏の香港では連日天気が悪いので,1回ダメなら,その後2~3日間もダメだろうから,早めに諦めることも頭に入れておいた方がよいだろう。 |
↓来たバスと同じバスで下山

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