バンコクのチャイナタウン(前編)~バンコク50
▼タイにも中華系の人は多い。東南アジア全体が華人であふれているといって過言ではないので,バンコクも例にもれない。チャイナタウンは世界中にどこでもあるが,バンコクのチャイナタウンは横浜や神戸,長崎の比ではない。フアランポーン駅(バンコク中央駅)西側から王宮にかけての全体がチャイナタウンで,もはやタウンではなく立派な都市を形成している。しかし,一概にチャイナタウンといっても,店あり,市場あり,住宅ありと,華人の生活地域全体を指すのであるから広いのはあたりまえかもしれない。2km四方あるいはそれ以上はあろうかという面積を誇る。といってもこの地域すべてがチャイナタウンらしいかといえばそうでもなく,市場や商店街にしても散らばっている印象だ。それだけ希薄なチャイナタウンともいえる。バンコクのチャイナタウンへ行くには交通の便はあまりよくない。BTSも地下鉄も通っていない。かろうじてチャオプラヤ・エクスプレスの船着場がタウンの西の端にあるくらいだ。行くとなればバスやタクシー,トゥクトゥクということになるだろう。脚力に自信があれば,地下鉄の終点のフアランポーン駅を降りてひたすら西に歩いていけば,しばらくすると中国っぽい街や人に出会えることだろう。【2011/6/25(土) 午後 0:30】 |
↓チャイナタウンでは,店名は中国語とタイ語の併記になる

前述したようにチャイナタウンにはたくさんの市場が分散している。一つ一つがチャイナタウンといってもよいだろう。西側の王宮に近いクロントムは別名泥棒市場とも言われ,盗まれたものが翌日には市場に並んでいると冗談めいたネーミングになっている。事実,第二次世界大戦以前はそのようなことが日常化していたらしい。並んでいるものが確かに,大工道具や機械のパーツなど修理業者やその手の専門業者には関心があるかもしれないが,中古の工機などが並んでいても一般人は関心を惹かない。それをアンティークという人もいるだろうが。 |
↓クロントム周辺はチャイナタウンの端ということもあり,あまり中国らしくはない

一方,クロントムの屋内市場には,電化製品や時計,映画のVCD(DVDは高いので,中国や東南アジアは未だにVCDが主流だ。VCDは「ビデオCD」の略で,映像をCD-Rに焼きこんだものなので,映像は小さく,映りが悪いが安価だ)などが売られていて,週末ともなれば混雑する。尚,ここで売られている商品に本物はないといって間違いない。おそらく全て偽物なので,買うときはそれ相応に。クロントム周辺には飲食や雑貨の屋台もたくさんある。道の両側に大きなパラソルを立てた程度の簡易的な屋台があちこちに店開きし,事細かに見ていくといくら時間があっても足りないほどだ。見る時間,買う時間がなくて,次回に同じ店や屋台に来ようと思っても,まず同じ場所にたどり着けるかどうかが問題だ。さらに同じ場所にたどり着けたからといって,屋台の場合は,それ自体が存在しているかもどうか問題だ。というようなことを考えていて,ふと気がつくと大きな病院の前に出ていた。タイは病院の規模も設備もよく,日本語が通じる病院もいくつもあって,ロングステイや永住した日本人にはすこぶる評判がよい。タイでは,国家間の経済競争に備えて,タイをアジアの健康中枢(メディカル・ハブ)にする政策を掲げている。近代的な設備や技術を備えた病院,タイ式トラディショナルマッサージを取り入れたスパ,品質管理されたタイ原産のハーブ,の3つの政策で,最高の治療と健康増進サービスを提供しようというものだ。日本で病院もろくにないような都市に住むよりはバンコクあたりに住んだ方が老後はよほど安心できると思う。日本以外のどこの国にもあることだが,日本政府には長期ビジョンが存在しない。このままでは日本は近い将来経済的に滅亡するだろう。その前に日本を見限る判断も必要だ。 |
↓クロントム屋内市場

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