完全版ケチャを堪能~バリ島2
▼ケチャは十数年前に,練馬区にある「としまえん」で,世界的に有名なウブドの舞踊団「ティルタ・サリ」の公演を見て以来だ。ケチャに完全版があると知って,見に行ったのだが,素人には完全版だ,ダイジェスト版だといわれてもわからない。バリ舞踊はウブドで,毎日19時ごろから何箇所かで行われているが,日中でもオプショナルツアーや屋外レストラン等でバリ舞踊の公演が行われていることもある。しかしケチャだけは夕方や夜の方が合っているように思う。他の舞踊と異なるケチャ独特の雰囲気や悪役が出演するシチュエーションからそう感じるのだが。他の舞踊が「陽」なら,ケチャは「陰」ともいえるが,インド二大叙事詩の「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」の方も負けず劣らないかもしれない。観光的に有名な,バリ島南部のウルワツ寺院でのケチャも夕方から始まり,夕日の美しい場所だけに,雰囲気はすこぶるよい。ウブドのケチャも完全版ならさぞかしすごいのだろうと思い,ちょうど週3回の公演の1日が水曜にぶつかったので,行ってみた。歌舞団名は「トラン・ジェンガラ」という。 |
チケットの入手は他の公演もそうだが,日中から近くを歩いていると売り子(といっても老人が多い)が話しかけてくるので,そのときに買ってもよい。値段は会場で公演直前に買うのと同じだ。ダフ屋ではないので安心して買うことができる。公演の場所はウブド中心部,ハノマン通りとデウィ・シタ通りが交差する角にある「パダン・トゥガル集会場」だ。村の集会場には,オープンエアの屋根つき集会スペースと広場,バリ・ヒンズー寺院があることが多い。ここもそうである。19時スタートなので,早めに食事をして1時間前の18時ごろに着いたら,入口には男性が一人キップ切兼キップ売りをしているだけで,肝心の客はまだ誰もきていなかった。おかげで席は中央の一番前がゲットできた(ウブドの会場公演では,どこでも席は指定されていない)。30分前になって少しずつ客が入ってきた。日中は会うことのなかった日本人もちらほら見られる。結局,座席が80席くらい用意されていたのだが,半分の40人くらいしか入らず,2日前にウブド王宮で見た満席の公演と比べると少し寂しかった。また公演中は照明が中央の火だけなので,感度を上げても写真を撮るにはちょっと暗すぎた。【2011/6/11(土) 午後 1:50】 |
↓18時のハノマン通り・・・すぐ右が「パダン・トゥガル集会場」

ケチャは完全版だからなのだろうか,確かに迫力があり,細かい内容はわからずとも出演者は盛りだくさんで,50分の舞踏はあっという間に終わった。その後,女性だけの演目と,火の上を歩き回るサンヒャン・ジャランという演目もあり,すべてが終わったのは20:15だった。毎夜,このようなバリ舞踊の公演がウブドではあるので,全部見ようとすると1ヶ月くらいはかかるだろう。住めば別だが,1回の旅行では2~3回が限度である。しかし,どの公演でも見ていて飽きないのは見慣れていないからだろうが,ガムランの響きがたっぷりとα波を出しているからだろう。残念ながらケチャにはガムラン演奏はないが,あの「チャ!チャ!チャ!ケチャ!ケチャ!・・・」という掛け声からはやはりα波が出ていると思わずにはいられない。 |
↓紙上「完全版ケチャ」

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