王府井の裏ストリートを歩く~北京8
▼王府井の南北に伸びるメインストリートの西側から一本入ったところに,王府井小吃街がある。通りに面して実演販売する屋台が並び,小籠包や串刺しの肉類などが食べられる。観光客だけでなく中国人にも人気の通りで,どの店も押すな押すなの人だかりである。実演を立ち止まって見ている人も多いので,通行の邪魔になり,歩きにくい。道幅がさして広くはないことも手伝い,メインストリートのゆったり感はまったくなく,行く手を分け入っていくような通りである。【2011/2/19(土) 午前 10:54】 |
↓通りの入口

ふと,目が点になる実演販売があった。目線の高さに串刺しにされた生き物がまだ微かに動いているのである。解体されたものではなく,外見がそのままの状態でたぶん生きたまま串刺しにされているので,新鮮さはあるが,刺される方はたまったものではない。その物体は人間が直接刺されると死に至るという怖い生き物で,大きさは思ったよりも小さく,手の中に入りそうだ。美川憲一が未だに歌っている星座の名前でもある。これを串刺しにして炙って食べるのだろうか。どう見ても玩具ではないので,食べ物として売っているのである。他にもカイコのサナギやタツノオトシゴなど,日本ではゲテモノという分類の食べ物オンリーの店で,誰がこんなものを買うのだろうと見ていても,買う人間はいない。が,興味深いものとみえて,人だかりができると思いきや,意外に覗き込む者はいない。この界隈にこの手の店は他になく,年中同じ場所で同じ実演をしているので,リピーターは興味を示さず,お上りさんが多少興味を示すだけだろうし,中国では何でも食べてしまうので,珍しいものではないと考える。 |
↓サソリ串

この界隈に入って100mほど先を右に曲がった一本道には,細い路地の両側に,上から下まで所狭しとパンダグッズ,毛沢東グッズ,国防グッズ,チャイナグッズ全般を並べた露店街がある。王府井民族文化街と呼ばれている。ここで売られているグッズは北京だけではなく,中国各地の土産屋で扱っているものが少なくないので,新鮮なグッズはあまり見当たらない。北京はロシアに近いからなのかマトリョーシカがあるのは,中国中南部の土産とは異なるかもしれないが。これらのグッズが,目線の高さを中心に地上から50㎝~3mまでの範囲にぎっしりと並べられた様子は壮観だ。毎日陳列するのも片付けるのもたいへんな作業だと思う。きれいに並べたからといって,必ずしも売れるものでもない。中国でも韓国でも,なぜやっていけるのだろうと首を傾げたくなる店が実に多い。だから新規参入や撤退もかなり多いものと想像できる。ところで,狭いこの通りに店の数はざっと30~40くらいだろう。店員はそばに座っていて,稀に呼び込みをする者もいるが,何もしない者の方が多い。上海にある骨董品市場の「東台路古玩市場」にたいへん似ているが,そこは中古品も扱うので,ここのように新品を扱うところとは異なる。売られている商品をまったく見ずに素通りするだけならほんの数十秒の通りだが,品数は数万にも及ぶかもしれない超過密超盛りだくさん商店街である。一見の価値はあるかもしれない。 |
↓土産ストリート

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