激辛火鍋に挑戦!~台北105
▼日本はアジアではない,といったらそんなはずがないと反論するだろうが,食文化を見ると似ている部分もあるが,まったく正反対もある。確かに大陸から伝わってはいるが,日本で否定された食文化もあると思われる。アジア内では他国や他地域の文化も拒否せず受け入れている実態を見ると,日本は地理的にはアジアに近いが,独自の文化を持ったガラパゴス群島であるゆえ,厳密にはアジアではない。その一つに鍋料理がある。具やタレこそ違えどアジア全体に鍋料理は存在し,日本にもある。だがしかし,大きく異なるのは,アジアでは夏でも鍋料理を食べるのである。東南アジアなどは年中暑い場所だから,夏の区別がないからだろう,と思う人がいるかもしれないが,日本と緯度の近い韓国でも夏に鍋料理を好んで食べている。日本では暑いから熱い鍋料理を拒否するが,暑いからこそ,熱い鍋料理で汗をかき,夏バテを防ごうというのは医学上,理に叶っているのである。その証拠に夏にカレーを食べて発汗することは食生活の慣例になりつつある。鍋料理を夏に食べない日本はやはりアジア全体とはズレていて,日本は食文化でもガラパゴスになっている。 ところで,鍋料理でも発汗を主に考えると,『麻辣火鍋』というものが,中国や台湾にはある。名前の通り激辛で,舌が痺れる辛さである。韓国のコチュジャンなどの甘い辛さとは違い,ただただ辛いだけの苦痛を伴う辛さだが,病みつきにもなりそうだ。『麻辣』のタレはスーパーやコンビニなどで売られているが,スーパーの方が値段も安く,種類も多い。コチュジャンでは一塊何かに入れてもそれほど辛くはないが,『麻辣』のタレはほんの一滴でも汁物に入れるだけで汁全体が激辛になる優れ?モノである。唇に付こうものなら,痛くてたまらず,数分は我慢しなければならない。誤って目に入れば病院行きかもしれない。そんな痛(いた)辛いタレの『麻辣火鍋』を食べられる店は台湾にも多い。とくにMRT「忠孝復興」や「忠孝敦化」界隈には超人気店も含め,数十店はあるのではなかろうか。その一つを体験した。【2011/2/13(日) 午前 10:02】 |
↓MRT板南線の忠孝敦化駅3番口から地上に出ると,忠孝東路四段が通っている

場所は「忠孝敦化」を降りて南に3区画進んだ通りに面した「川味麻辣鍋」という店だ。まわりにも飲食店がちらほら並び,準繁華街といえそうなところだ。夜になると露店が並ぶミニ夜市が開かれる通りはすぐそばだ。開店は午後5時30分だ。台湾の夕食にはかなり早い時刻だが,夜は夜市見物が控えているので,早夕食となった。開店とともに入ったが,もちろん他に客はいるわけもなく,1時間10分の滞在時間中に10人ほどが入店したに過ぎない。もっと遅くならないと繁盛しないのは台湾では当たり前なのだろう。空いている店に入りたければ,夕方がお勧めである。他店でも同様に,鍋は真ん中で二つに分けれ、二種類のスープが入れられるようになっている(まれに3つに分かれたベンツ鍋もある・・・上から見るとベンツのロゴマークになることから命名されている)。確かに『麻辣火鍋』だけでは舌が辛さから逃れられないのだ。そのため,もう一方には辛くないスープを入れてバランスを取っている。この店はブッフェ式なので,好きなものをセルフサービスで取ってくる。いくら食べても均一料金で,時間の制限はない。エビや白身魚など海産物とたくさんの野菜やキノコ類など具材が50種類ほどあり,何を入れようか迷ってしまうほどだが,麻辣スープの方に入れた具は正直,味はあまりわからないので,美味しいものはもう一方に入れて食べるのがよいだろう。韓国系の辛さなら一度に口に入れても何ともないのだが,麻辣の辛さはむせてくるので,口にほおばると窒息しかねない。また,前者は水をほとんど必要としないのだが,舌をなだめるために水を頻繁に必要とする。いったい唐辛子以外に何を加えているのかと思うのだが,特別辛い唐辛子を使っていることは間違いない。麻辣スープを食べた後に,辛くないスープの方を口に入れるととにかくホッとしてこのままこちらだけで鍋を楽しもうかと思うのだが,少し時間が経つと麻辣の誘惑に負けてついつい手を出してしまい後悔するというのが,火鍋を食するときの宿命だろう。デザートにはジェラートが数種類ある。デザートは最後に食べるのが普通だが,舌のあまりの痺れように,途中でも手を出してしまう。舌は麻痺しているので,冷たいものが口に入ってきてもあまり驚きはしないが,少しは中和されるようだ。そのためのジェラートと思った方がよい。店を出て少し歩き表通りに出ると,屋台がたくさん出ていた。やはりこちらの食べ物の方が気楽で個人的には好ましい。臭いものはあるが,劇辛はないので,舌には優しい。 |
↓3本目の東側(左側)に目指す「川味麻辣鍋」はある

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