チャクラポン通りの旧市街~バンコク45
▼ワット・ポーからタクシーに乗ってカオサンに近いチャオプラヤ川沿いのレストランに行こうとしたら,1kmくらいも離れたところで降ろされた。まだ地図が頭に入っていたから,降ろされたところがすぐに判断でき,徒歩で修正はできたが,地理や地図にまったく疎い人間なら,途方にくれただろう。タクシーに乗れば,言ったところに連れて行ってくれるというのは甘い考えだ。世界中どこでもそうだが,道路をすべて把握しているタクシー運転手などはとくに大都市では存在しない。タクシーに乗っても地図でだいたいどこをどう走っているか常に把握しておくことは旅行者としては当然だ。それができないなら海外には行くべきではない。困るのは本人だから忠告することでもないか。さて,途中で迷った運ちゃんが降ろしてくれたところは,行きたかった場所よりも1kmほど北に位置するバンコクでも古い街並みのところだった。生花の市場が目の前にあり,西に行くとチャオプラヤ・エクスプレスの船着場があることが地図に載っている。運ちゃんはこの船着場がゴールだと思ってタクシーを飛ばしていたのだが,それを察知し,このまま行くと突き当たりになり結局引き返さなければならないととっさに考え,だいぶん手前で無理やり降ろしてもらった。そのまま行っていたら,目的地からの距離がさらに7~800m増えていたことになる。33℃の中では,暑くてそろそろ野垂れ死にする距離である。【2011/1/10(月) 午後 1:43】 |
↓「ワット・ポー」から乗ったタクシー

さて,自分のいる位置はわかっていたがちょっと途方にくれ,ため息をつきながらまわりを見渡した。ちょうど電話ボックスがあったので,留守番電話の伝言を聞くために日本の自宅に電話したが,やはり電話の種類が違うようで国際クレジット電話はできなかった。前日からいろいろな色の電話で挑戦しているがまったくだめである。何がだめなのかこの時点では不明だった。電話をあきらめ東進した。100mほどで南北に伸びる大きな通りに出た。これがカオサンから伸びるチャクラポン通りだということがすぐにわかったが,カオサンからは2kmほど北である。とぼとぼと南に向けて歩き出した。交通量のわりあい多いチャクラポン通りだが,道幅が両側で4車線あるのでわりとゆったりしている。通る車も一般車のほかはタクシーとトゥクトゥクの往来が目立つのはカオサンが近いからか。時折,窓を全開したボロいミニバスが通り過ぎていくが,人はけっこう乗っている。バンコクではバスが市民の重要な足だが,冷房化率はまだ半分ほどで,30℃を越えようとも,冷房なしのバスが走り,市民も当たり前という顔で利用している。冷房付きと冷房なしでは運賃に差があるので,安く移動したい人は無理にでも冷房なしを選んでいるのかもしれない。チャクラポン通り沿いは,街が古い。商店街といえば商店街だが,繁盛しているような店は見当たらない。自営の店が多いようで,時々見かけるコンビニの店構えが際立って新しく感じるのは,あまりにも古めかしい街並みだからだろう。タイらしいといえばそれまでだが,逆に観光客の歩かない通りである。日本人とすれ違うことはまずないので,ホッとできる街ともいえる。毎日日本で日本人を見ていると海外では日本人に会いたくないと切実に思うのである。 |
↓タイのバスは年季が入っている

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