粥は1元から~北京4
▼2008年の北京オリンピック前後から中国の物価は都市部でとくに上がってきたが,翌年になっても昔ながらの食堂のような飲食店の物価は極めて安かった。中国の一般食堂では,日本語はまったく通用しないが,メニューさえあれば,それは漢字なのでだいたいは想像がつく。想像がつかないメニューは頼まないか,頼んで運ばれてきても箸をつけなければいい。街中の食堂では高価なゲテモノはメニューにないので,逆に安心して何でも頼めるといって過言ではない。さて,朝食がてら北京駅近くで入った食堂は,おばさん一人が切り盛りしているらしく,手が空くとたちまち呼び込みにも早変わりする。奥行きが長い店内は座席が20ほどで,客は30代の男性ひとりと20歳前後の女の子が2人だけの3人だけだった。中国では朝食時間が早いのか,午前8時ではすでに朝の賑わいは過ぎてしまったらしい。メニューを見ると,最安値の粥は1元。日本の何分の一だろうか。ご飯粒が見えないトロっとした粥は中国の定番朝メニューである。米なので案外腹に溜まり,消化もいいので,朝食としては向いている。北京の中心部でこの値段である。メニューのほとんどは10元以下に抑えられ,10元の牛肉麺などはこの店では最高級メニューである。小龍包も10元で8個だから,1個15円ほどだ。この値段はこの界隈ではちょっと高いかもしれない。朝から麺と小龍包は欲張りすぎだが,中国人は朝から外食なのでこのくらいはペロリと食べてしまうのだろう。ゴキブリこそいないが,店内はきれいというにはちょっと遠い印象だ。床はタイル張りなので,掃除は楽だろうが,あちこちにゴミに近いものが落ちている。片付けや掃除は朝食の時間帯が一段落してからなのだろう。一人で切り盛りしていれば,そんな時間はないことはうなづける。こちらも,衛生的にどうだとかいう前に腹が空いては戦にならない,と思うとそのようなことは二の次で,まずは食事である。幸いにも味は日本人に合っていて,日本のちょっとした中華料理店並である。中国人は味に肥えているので,まずい店は潰れてしまうだろうから,小さな食堂レベルでもそれなりの味のレベルを確保せざるを得ないと思える。日本のまずいラーメン屋や中国料理の店が潰れないのは不思議である。【2010/12/26(日) 午前 10:42】 |
↓携帯電話でメールをしているのだろうか?

- 関連記事
-
-
地元御用達の包子店~北京11 2011/07/09
-
夕方から活気づく東安門大街の屋台街~北京10 2011/05/28
-
老舗繁華街・王府井~北京9 2011/04/23
-
王府井の裏ストリートを歩く~北京8 2011/02/19
-
荷物運びには人力三輪車が活躍~北京7 2011/02/06
-
厳重?警戒,天安門広場~北京6 2011/01/22
-
北京でマンゴーを食らう~北京5 2011/01/15
-
粥は1元から~北京4 2010/12/26
-
新名所・前門大街(後編)~北京3 2010/12/18
-
新名所・前門大街(前編)~北京2 2010/12/12
-
スモッグの街・北京~北京1 2010/10/30
-
Last Modified :