「冰館」改め「永康15」~台北98
▼台北の永康街で二大飲食店といえば,『鼎泰豊(ディンタイフォン)』と『冰館(ピングァン)』(アイスモンスター)である。前者は,日本にも出店し,台湾に行ったことがある人なら知らない人はいない超有名店である。日本の『鼎泰豊』では小籠包を1つのせいろに6個のせるが,台湾ではせいろに10個が基本である。台湾との大きな違いは,日本は値段に反映してしまうので,数を絞ってリーズナブルに見せることである。日本の大衆飲食店で「大盛り」や「特盛り」が多いのは,もともとの量が少ないからだろう。日本以外ではアジアでもヨーロッパでも,もちろんアメリカでも料理の盛り自体は多い。これは国民の体格の問題ではなく,物価や客へのサービスに通じるものだと思う。台湾の人の方が大食漢というわけではないはずだ。ところで,マンゴーかき氷で有名な『冰館』だが,2010年1月から突然休業に入り,晴れて同年6月12日にオープンと思いきや,店名が『永康15』と変わっていた。「15」はこの店のある番地である。実は、前のオーナーが一線を退き,F&Bグルメグループという企業グループに運営を任せた模様である。商品も値段もほとんど変わっていない。この企業グループではいずれ日本にも出店しようと考えているらしいが,日本でマンゴーかき氷はいったいいくらになるか想像もつかない。台湾と同じボリュームにすると,軽く1000円は突破してしまうだろう。なにせマンゴーは日本ではまだ相当高いのでリーズナブルな値段にするのは到底無理な相談だ。やはり地産地消で台湾に来て食べるのが適当だと思う。【2010/9/11(土) 午後 3:18】 |
↓「永康15」のマンゴーかき氷(クリックで拡大)

さて,『永康15』であるが,注文は店先で行う。写真入りメニューもあるし,日本語でも書いてあるので注文そのものはいたって簡単である。厨房が目の前なので,注文するとものの1分で注文したものが手渡される。この店で使うマンゴーは台湾産の愛文マンゴーである。日本なら,安く済ませようと,フィリピン産のペリカンマンゴーを使うだろう。愛文マンゴーは渋さが少なく甘みが強いので,世界のマンゴーでももっともスイーツ系に合うマンゴーである。そのマンゴーを惜しみなく使うので,以前から評価が高く,観光客で賑わうのである。本格的なマンゴーを食べたければ台湾に行くしかない,という結論に達する。この味を知ってしまうと誰もが,日本で食べる紛い物では納得はいかなくなる。女性に台湾リピーターが多いのはそのへんも影響していると思う。さて,座席は店舗の外側,北側と西側に小さなテーブルととも20席ほどあるが,開店時刻を過ぎるとたちどころに満席になる。席がなければテーブルだけの場所で立って食べるしかない。それまで閑散としていた街がここだけは,午前中から大盛況だ。『冰館』の時代から続いている年中行事だ。『冰館』閉店中は,永康街への観光客が20%は減ったといわれているので,まさに永康街の牽引役である。注文したマンゴーかき氷は,量が多いので,一人で食べるにはちょっと辛いが,2人で食べるには適度な量でそんなに問題なくペロッといけるのではなかろうか? |
↓厨房

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