バイクは流行の最先端~ベトナム3
▼ベトナムではバイクのことを「ホンダ」という。メーカー名であるが,ヤマハのバイクでも,スズキのバイクでも,はたまた中国製のバイクでも皆「ホンダ」である。四輪自動車の普及率がまだ低いベトナムでは,移動手段の中心はバイクであり,デートはバイクでドライブが流行の先端である。その結果,道路上はバイクの洪水で,ハノイとホーチミンでは,道路を横断するのは命がけである。ひっきりなしに大量のバイクが通り過ぎるが,じっと立っていても渡れはしない。恐怖心をこらえて,いざ渡り出すと,バイクは止まってはくれないが,スピードを落とし避けて通ってくれる。運転している方も,ぶつかりたくはないから,そうするのが自然である。何回か挑めば,恐怖心も和らぎ,「こんなものか」と思ったりする余裕も出てくるが,これも意気の盛んな30代くらいまでか。
バイクに乗るときには,手袋とマスクは欠かせない。女性であればそれにスカーフも必要である。排気ガスもひどいので,たぶんそれらをしないと顔は汚れ,のどや鼻を痛めるのであろう。しかし,そんなのはお構いなしで,ノーヘル・ノーマスク・ノー手袋で乗っている男性も多い。
バイクの種類では,カブが圧倒的に多い。たぶん燃費や価格のせいだろう。日本でよく見かけるスクーター系もあるがまだそんなに普及はしていない。前にも述べたが,バイクの3人乗りは恐怖である。2人でもけっして乗り心地や安全面からいいとはいえないが,排気量49CCのバイクに,大の大人が3人もまたがってよく動くものだと感心してしまう。自分と奥さん,そして2人の子どもを前と後に乗せて,なんとカブに4人乗っているのを見たことがあるが,人数の問題より,転倒したときのことを何も考えていないのだということがよくわかった。きっと保険というものも完備されていないのだろう。経済発展が今後も続くのあれば,損害保険などはビジネスチャンスである。老若男女すべてバイクにまたがるライダー国家である(写真3枚ともハノイ市内)。【2006/4/16(日) 午後 3:55】
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