牧場訪問~道北11
▼稚内近郊の牧場にお邪魔することになった。稚内を含む宗谷地方(北海道北部)の農業の中心は酪農である。寒冷な気候のため,作物が育たないので,稲作はおろか,出荷できるような農作物はほとんど生産されていない。訪れた牧場は稚内市内から20km近く離れ,見渡す限りの原野である。あいにく天候が悪く,吹雪の雪道を行かねばならなかった。冬は寒いのが当たり前だが,夏の方が晴れる日もほとんどなく,冷涼なため,景色そのものは冬の方が暖かく感じられるのは,雪国育ちの感覚だろうか。雪のある方が,同じ気温で雪がないよりは体感気温は暖かいはずだ。【2009/12/31(木) 午前 9:59】 |
↓地吹雪舞う雪道(氷点下だが東京の真冬の朝よりは体感温度は暖かい)

この牧場,牛の数は300頭を誇り,稚内でも指折りの大規模農場だ。母親の実家が北海道東部で牧場を営んでいたが,そこは50頭ほどだったので,桁が違う。乳牛は決まった時間になると牛舎から搾乳場に移動してくる。人間が誘導するのではなく,牛自らがやってくるのである。搾乳場では,横並びになり,搾乳機を付けられる。後方では牧場の人たちが調整に追われる。絞った牛乳は管を通って,別の部屋にあるタンクに貯まるようになっている。あとはそこから運び出せばいいわけだ。酪農は機械化が進み,人手は楽になったようだが,牛乳価格の下落と設備投資で,大規模とて経営自体はけっして楽ではないとか。いずれ中小規模の酪農が大規模経営に淘汰されることだろう。羽田発の稚内行の便は悪天候だと欠航するので,旭川空港経由で行ったが,家からこの牧場まで10時間もかかった。この時間なら家からハワイまで楽に行けそうだ。 |
↓牛舎の牛たち

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