コタイ地区はカジノの島に~マカオ14 - Yukky's ワールドウォッチング
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コタイ地区はカジノの島に~マカオ14

タイパ島はマカオ3地区の中央にある島である。官也街とよばれる食街や,ポルトガル風の伝統建築を保存したタイパハウスなどの観光資源もあるが,どちらかというと,割合,近代的な高層住宅が並ぶ住宅街である。タイパ島の南にはコロアネ島があり,ここまで行くと,雰囲気は熱帯地域の漁村となり,のんびりした空気が漂う。この2島の間は海であったが,近年埋め立てが行われ,ほとんど2島は陸続きの1島になってしまった(この埋立地をコタイ地区とよぶ)。この埋め立て部分に最近,ラスベガスにある大型カジノ&ホテルのヴェネチアンが,「ヴェネチアン・マカオ」をオープンさせ,周辺にも続々と有名ホテルがカジノと組み合わせたリゾートホテルを建て始めている。マカオ国際空港がタイパ島にあるので,コタイ地区は,マカオ半島に行くよりも空港アクセスは便利で,東洋のラスベガス・マカオもいよいよ成熟期に入りだしたようだ。日本からのツアーもこのヴェネチアンに泊まることを組み込んだものが出てきている。【2009/9/12(土) 午前 10:32】

↓本家ラスベガスの「ヴェネチアン・カジノ&ホテル」
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タイパ島からさらに南のコロアネ島との間には海があったが,10年ほど前からこの間を埋め立てて,2つの島を1つにしてしまった(が,タイパ島,コロアネ島という呼び名は残っている)。その埋立地がコタイ地区という。ここには,2007年最初のカジノ&リゾートホテル「ヴェネチアン・ホテル」が開業した。ラスベガスにあるヴェネチアンのマカオ版で,ヴェネチアの街を再現したホテルのコンセプトは,ラスベガスと同じだ。しかし,ラスベガスよりもスケールを大きくし,世界一広いホテルとなっている。客室数は3000室(オールスイート)なので,ラスベガスの半分くらいだが,ショッピングモールは250店舗以上あり(将来的には350店舗),マカオ半島へ行くことなく,リゾートライフがおくれてしまうことになっている。スロットマシンは6000台で,世界一台数が多いといわれたラスベガスのMGMグランドを軽く越えてしまった。中国人はテーブルゲームが好きなので,中国資本のカジノではスロットマシンの需要はほとんどなかったが,アメリカ資本が参入し,アメリカ的カジノが増えてきたことにより,スロットマシンの需要も増えてきている。

↓コタイ地区からコロアネ島に続く道路
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ヴェネチアンは,名前の通りヴェネチアがコンセプトなのでラスベガス同様,ショッピングモール内に運河が流れ(150m×3本),ゴンドラが行き交う。ゴンドラはヴェネチアの本物より短く,アトラクションとして乗ることも可能。ちゃんと船頭が歌ってくれるのだ。ラスベガスのエンターテイメントをそのままマカオに持ち込んだホテルといえよう。ちょうどコタイを通ったときは,オープン間近の最後の工事を行っていたときで,オープン式典の模様はテレビでしか見ていないが,建設には常時11,000人の作業員が1日24時間の突貫工事で7~8か月で作ってしまったらしい。建設の遅い日本では,数年かかりそうな工事だ。そういえば,ニューヨークにある101階建てのエンパイヤステートビルも,1930年代初めに,なんと1年3ヶ月で建ててしまったということだ。外国は建設期間が短い。ヴェネチアン・リゾートに刺激され,マカオ半島のカジノも新規やリニューアルなど力を入れ,日本の資本も入り始め,中国からのカジノ客も年々増加し,タイパ島にもカジノ客が流れ始めたのである。マカオ半島部では,ラスベガスからウィン,MGMなどが進出し,地元資本リスボアなどが新施設を建て,地元対ラスベガス資本の対決も見ものである。カジノ利用者にとっては有難い話で,どんどんカジノが増えれば,サービス競争も激化し,損にはならない。しかし,マカオ住民にとっては,雇用がカジノばかりに取られてしまい,他のサービス業や製造業などに人が来ないことになり,産業構造自体の転換が進みつつある。

↓建設中(2007年)のマカオのヴェネチアン・カジノ&ホテル(ここはかつては海だった場所)
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コタイ地区の,通称コタイ・ストリップ(ラスベガスのストリップ大通りに準じたネーミング)沿いには,ヴェネチアンに続き,世界の有名ホテルの建設が続々と始まり,これから2~3年以内に,フォーシーズンズ・ホテル・マカオ,ギャラクシー・ワールド・リゾート,マカオ・スタジオ・シティ,シティ・オブ・ドリームス,など10ほどの巨大リゾートホテルが建つということだ。部屋数も2万室に及び,一大ホテル街が誕生する。問題はマカオ半島部との交通アクセスだが,2009年中には,この周辺とマカオ半島部を結ぶモノレールができるということになっており,カジノとリゾートはコタイ地区のホテルで,世界遺産観光とショッピングはマカオ半島部で,と気軽に両方が楽しめるようになる日は近い。アジアのラスベガス計画は完成に一歩近づいた。10年先には,香港,珠海(中国本土),マカオが橋で結ばれ,とてつもない経済圏が完成する。株式市場は東京市場を抜くだろうといわれている。ここでも日本は埋没し,世界から忘れられていくことは間違いない。今はまさにアジアの経済的な中心が日本から中国,東南アジアに移る過渡期を迎えている。実際に行って見てみないと,実感はわかないだろうが,日本とのパワーの違いを見せつけられるマカオの発展だ。

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