世界遺産1 セナド広場と仁慈堂と民生総署~マカオ6
▼2005年7月にマカオ半島の歴史市街地区にある,22の建物と8ヶ所の広場がまとめて世界遺産に登録された。同じマカオ半島の教会でも世界遺産から漏れたものがあったり,隣のタイパ島やコロアネ島からは選ばれなかったり,世界遺産の判断基準がわからない。とにかくマカオ半島の中心部から南西にかけての一帯だけが世界遺産の指定を受けている。その中でパンフレット等にもいちばん登場するのがセナド広場と聖ポール天主堂である。 |
さて,セナド広場は旧市街ともいえるマカオ半島の中央部に位置し,フェリー乗り場からはタクシーでも10分ほどかかる。広場にはタイルが敷き詰められ,新馬路から入ってすぐのところに噴水があり,天体儀のオブジェが置かれている。カラフルなポルトガル風の建物が相まってたいへん美しい広場である。敷かれている白黒のタイルは,1890年代にポルトガルから技術者を招いて完成させたものである。広場を取り囲むカラフルな建物はほとんどショップになっており,香港資本のドラッグストア「ワトソンズ」や「マクドナルド」「スターバックス」などのショップが名を連ねている。広場が世界遺産なのであって,建物ひとつ一つは世界遺産ではないらしい。【2008/8/31(日) 午前 11:00】 |
セナド広場

その中で向かって右側にある白亜の建物「仁慈堂」だけは世界遺産の指定を受けた建物である。ここは1569年にマカオの司教,ドン・ベルキオール・カーネイロが創設した慈善事業組織である。建物自体は18世紀に建てられたものだ。中はイエズス会が集めた美術品を所蔵する博物館になっていて見学が可能である。一方,振り返って,セナド広場の入口を渡った正面の建物は「民生総署」で,これも世界遺産である。訪れたときはヨーロッパからの団体で賑わっていた。ここは1784年に建てられた(掲示されているアズレージョ[タイル]には1789年と書かれている),ポルトガル政府のマカオ植民地の統治機関であった。中に入って中央の階段を上がっていくと中庭があり,コロニアル風の建築になっていることがわかる。マカオは北回帰線よりも南の亜熱帯なので当然かもしれない。セナド広場を中心に100m四方でも3つの世界遺産があるほど,30の世界遺産は密集している。脚力があれば1日で全部まわることも可能である。しかし,来る日も来る日も雨では出鼻をくじかれる。高温多湿の夏のマカオはオススメできない。これらの写真は一度に撮ったように思えるだろうが,2日にまたがって撮っている。2日間とも曇り時々雨の悪天候だった。 |
仁滋堂(セナド広場に入ってすぐ右側の建物)

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