マカオの今~マカオ3
▼旧ポルトガル領のマカオ(澳門)は1999年に中国に返還された。正式名を中華人民共和国澳門特別行政区という。香港と同じで資本主義経済が認められている地域だ。そのために中国本土とはけっして自由には行き来ができず,イミグレーションを通らなければならないが,返還前よりは誰でも制限なく移動はできるようになっている。人口は約54万人で,その95%が中国人である。その他の5%はポルトガル人やポルトガル人とアジア系の人々との混血のマカニーズと呼ばれる人たちだ。マカオ半島部,タイパ島,コロアネ島,タイパ島とコロアネ島の間を埋め立てたコタイ(コタイ・ストリップ)地区の4地区からなっている。人口はマカオ半島部に大きく偏り,そこは日本一の人口密度を誇る東京都中野区,豊島区をはるかに上回る超人口密集地帯である。聞くところによるとマカオ全体の人口密度は1平方kmあたり約2万人で世界一らしい。が,マカオ半島部だけに限れば,どのくらいになるのか見当もつかない。かと思うと,最南端に近いコロアネ村は中心部でも閑散としていて,人通りが少なく,のんびりした雰囲気である。森やビーチも多く,人の住んでいない場所が多い地域だ。【2008/7/17(木) 午後 10:24】 |
マカオ半島部南部

マカオといってもピンとこない人がいると思う。以前から地元資本のカジノがさかんだったが,雰囲気は悪く,女性などが気軽に入れる場所ではなかった。それが近年ラスベガスのカジノが進出してきてから,カジノ&ホテルの建設が加速した。そして2006年にマカオ半島の30の建物や広場が世界文化遺産の指定を受けてからは,日本人観光客も数十か月連続増加しており,中国本土からの観光客もカジノ目あてで増え続けている。年間観光客はすでに2000万人を越えている。マカオが中国に返還されてからは,中国人がマカオに入境することが容易になり,カジノをしにマカオにやって来る中国人は増加の一途だ。中国本土ではカジノが禁止されているので,マカオでできるカジノは一種麻薬のようなもので,中毒者も少なくない。そこで,日本の質屋の相当する店(「押」というネオンサインが目印)もたいへん繁盛している。軍資金がなくなり,時計などを預けるケースが多いが,結局引き取りに来ず,いわゆる質流れが多いらしい。 |
マカオはもともと半島の先端部と2つの島からなり,土地そのものが狭かったが,2つの島の間を埋め立て,新しいカジノ&ホテル建設が進んでいる。あと数年もすれば,中国南部の一大観光地となるだろう。すでに本場ラスベガスのカジノの売り上げを超え,香港の観光客をも上回り,すごい勢いで開発が進んでいる。 |
中国資本のカジノ

すでに関西国際空港からマカオ航空が飛んでいたが,2008年4月からは格安航空会社ビバ・マカオが成田から飛ぶようになり(定期チャーター便),両空港から直接行けるようになったので,ますます訪問客は増えそうな勢いだ。世界遺産,カジノ,中華料理+ポルトガル料理と見所・食べ処は盛りだくさんの街だし,珠海市であれば,中国本土へも歩いて行け,2~3時間のショッピングが誰でもできてしまうのは興味深い。香港が返還から10年経ち,比較的安く行ける海外として日本でもまた人気が復活しているが,今後はマカオ人気もいっそう高まるに違いない。とにかく目が離せない地区だ。実はマカオから飛行機で5時間以内に行ける国や地域の人口は30億とも言われ,世界人口の約半分がマカオから5時間圏だ。アメリカ・ラスベガスは遠いが,マカオならと考える人はアジアにはたくさんいるに違いない。ポルトガル文化というのもアジアではマレーシアのマラッカなど限られているので,興味を惹く。 |

にほんブログ村 旅行ブログへ(文字をクリック) |

にほんブログ村(文字をクリック) |
- 関連記事
-
-
足場は竹でできている~マカオ11 2009/06/15
-
マカオのシンボル・マカオタワー~マカオ10 2008/09/21
-
絶品ミルクプリン~マカオ9 2008/09/13
-
世界遺産2 聖ポール天主堂跡とイエズス会記念広場2~マカオ8 2008/09/06
-
世界遺産2 聖ポール天主堂とイエズス会記念広場1~マカオ7 2008/09/05
-
世界遺産1 セナド広場と仁慈堂と民生総署~マカオ6 2008/08/31
-
モザイク模様が美しいマカオの街~マカオ5 2008/08/16
-
カジノストリート~マカオ4 2008/07/21
-
マカオの今~マカオ3 2008/07/17
-
前回の答えはフランシスコ・ザビエル教会~マカオ2 2008/07/13
-
クイズブログ~ここはどこだ? 2008/07/06
-
Last Modified :