毎日がスコール~恐怖のバイクタクシー1~ハノイ8
▼熱帯~亜熱帯の国といえばスコールはあたりまえであるが,スコールというのは長時間は降らない。ざーっときて,ぴたっと止まるといった表現が合っていると思う。
しかし,べトナムで5月に遭遇したスコールは実に1時間,それもどしゃぶり状態でほぼ1時間も続いたのだから,ハノイ市内はたいへんな水浸しになった。住民は「別にたいしたことではない」と平静を保ち,むしろ訪問者が「大丈夫だろうか?」と気をもむ豪雨であった。
そのとき,夕方の6時近くだろうか,ホアンキエム湖からそんなに離れていない旧市街を歩いていた(写真1番目はスコール5分前)。すると突然ゴーッと降りだしてきた。傘はなく,ちょうど通りかかった雑貨屋の前で「困った」という顔をしていたら(写真2番目),雑貨屋の女性,年齢は35才くらいだろうか,「中に入って雨宿りしたら」と身振りをしている。とくに買うものはないが,このままでは全身ずぶぬれは免れないので,好意に甘んじることにした。店の中は狭く,粗末な(といっては悪いが)プラスチックのイスを勧めてくれて,しばし会話もなく外の様子を眺めていた(写真3番目)。時々ベトナム語で話しかけてくるのだが,にこっとするしかなく,早く止まないものかと願ったのだが,いつまでたっても雨は止む気配すらない。雨が横なぐりになり,店内にも入ってくるので,女主人が店のシャッターを上半分閉めてしまい,外の様子は見えにくくなったが,人通りはなく,時折,バイクや車が,一面池と化した道路をおそるおそる走っていく。波紋が街頭に照らされて目に入ってくる。
降り始めてから30分を過ぎたことだろうか,女主人が何やら,「いつまでも雨宿りはたいへんだろう」と気遣ってくれたらしく,タクシーを呼んでくれたのだが,待つこと10分タクシーはなく,こんな水浸しでタクシーが来るなんて変だな,と思っていたのが的中し,来たのは1台のスーパーカブ。もしかして,このバイクタクシーに乗って帰れというのだろうか,と一瞬思ったらまさにその通りで,それも妻と一緒に荷台に乗ることになり,1台のバイクに3人が乗るということになってしまった。【2006/4/15(土) 午後 3:03】
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