ベルゲンカードを持っているなら「ホーコン王の館」へも~ベルゲン16
▼この建物は,13世紀半ばにホーコン・ホーコンソン王が建てた館で,当時は王の居城であった。ノルウェー産の石材を使った造りで,2階にはドーム状の部屋が複数あり,3階には500平方メートル弱の小ホールがある(長さ33メートル,幅13メートル,棟までの高さ17メートル)。当時,「石造りの大ホール」と呼ばれ,ホーコン王の王子の摂政マグヌス・ラガボーテル王の結婚式や戴冠式に使われていたということだ。ブリッゲン地区のすぐ北側に位置する「ホルメン地区」は,当時のノルウェーの政治的中心地で,このホールはこのような国家や王室の重要な儀式に使われていたが,その後デンマークがノルウェーを支配するようになってからは,この建物は廃れ,物資の倉庫として使われて時期もあったということである。第二次世界大戦中に近くでドイツ軍の船が爆発炎上し,その飛び火でこの建物は火災に遭い,石造りの壁だけになってしまったが,現在は復元され,一般に公開されている。2階の部屋は復元したため,当時の面影はないが,3階のホールは考古学的資料に基づいて復元されたそうなので,当時にきわめて近いらしい。現在でもコンサートなどに使われているということだが,中世そのままという雰囲気が伝わるので,バロック音楽などを演奏すると素晴らしいかもしれない。尚,この建物は1997年制作の日本映画「霧の子午線」(出演:岩下志麻,吉永小百合他)に出てくるらしい。【2018/1/27(土) 午前 9:03】 |
↓「ホーコン王の館」

この施設はベルゲンカードに含まれ(無料で入場できる),ブリッゲン地区から3分くらいの場所にあり,さらには夏の観光シーズンにも関わらず訪問者はいたって少ない。隣の「ローゼンクランツの塔」の方が見どころは多いので,こちらには入場しないのだろうか。日本語のリーフレットもあり,見どころは前述のホールくらいしかないが,ゆったりした造りで,時間を潰すにはいいところだと思う。 |
↓小ホールの窓から見た対岸

- 関連記事
-
-
ベルゲンカードを持っているなら「ホーコン王の館」へも~ベルゲン16 2018/01/27
-
北欧建築がとくに美しいベルゲン~ベルゲン15 2018/01/06
-
フロイエン山からの見事な眺望~ベルゲン14 2016/09/21
-
フロイエンケーブルカーは住民の足~ベルゲン13 2016/09/21
-
ベルゲン美術館は北欧最大級~ベルゲン12 2016/09/19
-
ベルゲンのマクドはちょっと変わっている~ベルゲン11 2016/09/19
-
ベルゲンの教会~ベルゲン10 2016/09/19
-
ベルゲンカードはお買い得~ベルゲン9 2016/09/19
-
ローゼンクランツの塔に上る~ベルゲン8 2016/09/19
-
自然史博物館は剥製の宝庫~ベルゲン7 2016/09/19
-
無料の市内循環バスでベルゲン散歩~ベルゲン6 2016/09/19
-
駅前の公園散歩~ベルゲン5 2016/09/19
-
魚市場でエビの塩茹でを食らう(後編)~ベルゲン4 2016/09/19
-
魚市場でエビの塩茹でを食らう(前編)~ベルゲン3 2016/09/19
-
旅の始まりはベルゲン~ベルゲン2 2016/09/19
-
Last Modified :