12月31日のチュングエンコーヒー~ホーチミンシティ36
ホーチミンシティ「チュングエンコーヒー(Trung Nguyen Coffee)」チェーンはベトナムが誇るコーヒーチェーンだ。日本人は意外と知らないが,ベトナムはブラジルに次いでコーヒー豆の生産量も輸出量も世界第2位である。海外に行ったことがなくても日本人は必ずやベトナムコーヒーを飲んでいる。ベトナムのコーヒー豆は他の産地に比べて安い。苦味が強く甘みがあることから,日本の缶コーヒーメーカーはコストを抑えることができ,味や香りも悪くないため,缶コーヒーにかなりの量のベトナム産コーヒーを混ぜている。比率はもちろん公表していないが,ベトナムコーヒーの比率を高くすればするほどコストは下がり,缶コーヒーメーカーはぼろ儲けできるのである。そんなわけで缶コーヒーを飲む日本人なら誰でも,ベトナムコーヒーを知らず知らずに飲んでいるという訳だ。話を元に戻し,ベトナムはフランスの影響が色濃く残るため,昔から屋台や路上喫茶でコーヒーを飲む習慣があった(ただし練乳入りの甘いコーヒー)が,近年,「スターバックス」など海外資本が進出,さらに地元資本の「チュングエンコーヒー」「ハイランズコーヒー」などの専門店が全国展開,さらに中小のコーヒー専門チェーンやマクド・ロッテリアなどのバーガーチェーン,個人店舗が拡大し,ホーチミンシティでは市内の至る所にカフェがある。その中でも草分け的コーヒーチェーン「チュングエンコーヒー」(1996年創立)に,2017年12月31日の夕方に入ってみた。市内1区ドンコイ通りに面した店舗は「チュングエンコーヒー」の中でも最近増えてきたグレードの高い「チュングエンレジェンド(Trung Nguyen Legend)」という店舗だ(80 Dong Khoi,Q.1)。日本のスタバやタリーズのような,ゆったりした店内で,デザインは北欧調だ。【2018/1/3(水) 午前 11:55】 |
↓ドンコイ通りにある「チュングエンレジェンド」

アイスコーヒー(豆の質はわからないが,53,000ドン,2017年12月31日のレートは10,000ドン≒50円)を注文したら,ホット同様に独特の粗い目のアルミ製ドリップが付いてきた。ゆっくりとしたたり落ちるので,数分待ってから,氷入りのコップに空け,氷で冷えて薄まったコーヒーを飲むという,本来のベトナムコーヒーの作り方を踏襲したカフェである。この店の最高級コーヒーの値段は170,000ドン(850円)である(ジャコウネコのコーヒー)。この価格設定は驚きであるが,インドネシアでは500円,日本では2,000円ほどなので,ベトナムの高級店では妥当の値段かも。スーパーマーケットで売られているチュングエンコーヒー(豆や挽いた豆)にもグレードが5段階あり,上(5)と下(1)では倍以上の値段の違いがある。これは産地(質)の差ということになろう。「チュングエンレジェンド」は「チュングエンコーヒー」に比べグレードこそ高いが,他のコーヒーチェーンでも200~250円はするので,けっして高くはないが,ベトナムの物価では,フォー1杯より高いコーヒーは相場以上である。その割には,客層に若者も少なくない。 |
↓独特のベトナムコーヒードリッパー

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