カフェ天国オスロ~オスロ39
▼オスロにはカフェが多い。ヨーロッパはカフェ文化が進んでいるので,どの都市にでも,道路に張り出した,いやはみ出したカフェをよく目にする。目にするどころではなく,カフェ銀座のような通りがたくさんある。オスロのカフェ銀座はカール・ヨハンス通りだが,カフェは市内どこでも存在する。カフェにはアルコールもあり,日本のまがいもののカフェよりはドリンクの種類が多いし,料理も軽食から一品までわりあい揃っている。人々はカフェで何をしているのだろうか,ひたすら飲み物を味わっているだけという人もいるだろうが,何か目的をもって来ているはずだ。昔は人との話をするのにカフェが使われていたが,今は一人で来て,新聞を読んだり,本を読んだり,瞑想にふけったりしていると思われる。個人主義が主流になってきたので,カフェの雰囲気も変わったのではないだろうか。【2017/2/4(土) 午後 8:29】 |
↓混雑するカール・ヨハンス通りのカフェ

カフェは本来,建物の中にあるのだが,夏場は日差しを求めて,道路にテーブルやイスを出して,オープンカフェタイプが登場する。北欧の人々は日光浴を第一に考えるので,オープンカフェは人気が高く,日のあたるカフェは外から席が埋まっていく。しかし,北欧でも夏の日差しは暑いこともあり,日中は日陰のオープンカフェも人気が高い。カール・ヨハンス通りのカフェは,国会議事堂の辺りやその西側に多い。オスロ中央駅に近い場所にはあまりない。道路があまりにも狭くなるからだろう。確かに,あまり道路にせり出してくると通行の妨げとなることは間違いない。道路に隙間があれば,ところ構わず,テーブルとイスを置いてオープンカフェにしてしまうのは,ヨーロッパの人々の気質か。ノルウェーでオープンカフェに人気が集まる大きな理由にはもう一つある。それは飲食店の屋内では一切喫煙ができない。これはもはや世界標準である。日本のように分煙などの設備はなく,屋内での喫煙は公共施設はもちろんのこと,飲食店でもすべて禁止である。だからといって,喫煙者がゼロというわけでもなく,吸いたい人間は外で吸うしかない。意外と屋外での喫煙マナーについては,ルールのようなものはなく,どこでも吸えるらしく,歩行喫煙も見かけるので,マナーは日本より悪いかもしれない。それでも道路に吸殻がほとんど見られないことから,始末はきちんとしているようだ。このように喫煙者にとってオープンカフェは唯一の救いになっている。 |
↓木陰のカフェでは昼間からアルコール

夏の北欧の日差しは案外強い。しかし湿度が低く,昼間でもせいぜい25℃くらいなので,こと暑さに関してはたいしたことはない。太陽の恵みを夏の間にたくさん享受したい北欧の人はたとえカフェでコーヒーを飲むにしても,できるだけ日光のあたる屋外で飲む。1分でも多く太陽光を浴びていたいと思っているのだろう。健康面から考えれば,太陽光を浴びるとビタミンDの生成になるので,悪くはないが,日焼けはどうなのかと疑問に思う。ところが,北欧のような北緯60度では,熱帯直下よりは,太陽光は弱く,むしろ熱だけ伝わり,紫外線の影響はより少ないようだ。本当かどうかはわからないが,北欧で10日以上もほぼ毎日太陽光を浴びていたが,日焼けしなかったのはやはり紫外線が思ったよりも弱いからだろう。これなら,夏の間に太陽光をめいっぱい浴びても,身体への影響は熱帯あるいは温帯でも東京のような低緯度地域に比べて少ない。冬の間は,晴れていても1日に太陽が臨める時間が3~4時間くらいしかないオスロでは,太陽の恵みほどありがたいものはない。カフェなくしてオスロは語れない。 |
↓モーベンピック・カフェではアイスが売れる

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