フィンランド鉄道の旅1~フィンランド3
フィンランドフィンランド鉄道のトゥルク駅は市内中心部から見ると北に位置し,街の中心部から駅に向かうには上り坂になる。荷物が重いときはいっそタクシーの方が楽だ。駅周辺には飲食店も物販店もない。フィンランド第3の人口を持つ都市の中央駅の周りに商業店舗がないというのは日本人の感覚からすると不思議だが,ヨーロッパでは街の中心的な役割を担う広場と駅は歴史的経緯から離れているのは当然で,駅のまわりが静かな住宅地であっても別に不思議なことではない。トゥルク駅は立派な駅舎はあるものの,当然のごとく改札というものはないので,駅舎の横から難なくホームに入ることができる。鉄道写真ファンなら入場券を買う必要がないのでこんなにいいことはない(第一,入場券というものは存在しない)。駅は半ば公共的なものだから,金を取ること自体がご法度というのがヨーロッパ的な考えである。さて,列車の利用者が,外から駅舎内へ入る入口のドアは未だにバネ式の手動だ。北欧で入口が自動ドアになっている駅舎はなかなかお目にかかれないが,風情があってよいのではないか。蝶番式の押しドアである。駅舎に入って右側奥がキップ売り場だ。日本の銀行などと同じように,順番待ちの券を発行する機械が置いてあり,ボタンを押すと,番号が印字された券が出てくるので,自分の番号が表示されるまで待たなければならないが,混んでいなかったので,発行された券の番号がすぐに表示された。窓口に進んで,午前11時発のヘルシンキ行列車のキップを購入した。午前10時発の列車が今にも出発しそうだったが,急ぐ旅ではなかったので次の列車(午前11時発IC134列車)を指定した。【2016/9/23(金) 午後 9:59】 |
↓トゥルク駅正面

ヨーロッパの鉄道では皆そうだが,フィンランド鉄道にも特急,急行,各駅停車などといった分け方は存在しない。都市間移動列車かローカル列車(都市と郊外を結ぶ区間運転)のどちらかだ。前者は停まる駅が少なく,スピードも速いが,走る距離は長い。いわば特急あるいは急行扱いである。後者はいわゆる各駅停車で走る距離は短いことが多い。トゥルク・ヘルシンキ間は前者に相当し,ほぼ1時間おきに列車が出発する。日本でいうJRのL特急のようなものだ。ヘルシンキ鉄道には車両の種類が概ね2種類しかない。前述の2つの分け方に対応する車両だ。前者つまり都市間移動は2階建ても多く,車内に行くのに外ドアと内ドアの2つがあり,外気が侵入するのを防いでいる。座席はリクライニングシートで快適だ。後者つまりローカル列車はロングシートではないものの,簡素化された車両でできるだけたくさんの人が乗れるようになっている。ベンチシートなので,車幅は広いのに,イスの占める面積が多いので,狭い感じがするが,朝夕の通勤時でも立っている人は少ないようだ。車両の色はどちらも赤と白のツートーンカラーで,これがフィンランド鉄道のシンボルカラーである。そういえばノルウェーでもスイスでも赤と白を使っているので,ヨーロッパではメジャーなツートンカラーといえる。 |
↓ツートンカラーの10時発ヘルシンキ行ICが出発していった

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