便利なシステム・トラム~オスロ26
▼トラムの車両は旧型と新型が混在しているが,乗り方や降り方に違いはない。バスのような低床式ではないので,足腰の悪い人にはちょっと厳しいかもしれない。福祉国家のわりにはあまり改善されていない。ベビーカーなどは折りたたまず無理やり載せてくるが,階段を上がって目の前のスペースはバス同様にイスが折りたため,ベビーカー1台は十分に置けるスペースが確保されている。そのような人が乗ってくると,そこに座っている人はイスをたたみ,他へ移動するが,そこまで配慮できない人も稀にいる。明るい車内は通路を挟んで2列ずつの座席になっていて,簡素なベンチシートだが,長時間乗ることはないので,十分な広さだ。ただし,通路側にも肘置きはないので,居眠りしていて,急停車で思わず落ちるということがないわけではない。時々向かい合わせの席がある。イスの素材は,布ベースで,クッション性はない。背もたれの上に掴まり棒がついている。さらに乗降口を中心に床から天井まで,掴まり棒が何箇所か立っているのは,日本のバスでも同様だ。乗降口付近には,SuicaやPasmoのような電子マネーが使える読み取り機と,切符の日付刻印機が必ずつけてある。日本の場合,後者はどんな乗り物にも存在しないが,ヨーロッパではごく当たり前である。時々抜き打ち検査があり,どんな理由があろうとも日付が刻印されていなければ,罰金を支払わされる。その罰金が高価で,2度としたくはなくなる,いわば抑止力があるわけだ。日本もこの手で行けば,キセルがなくなるので,一石二鳥である。日本はシステム的な面でもアメリカばかり見てきてヨーロッパには見向きもしなかったので,乗客の目線に立ったシステムが抜けた国になっている。一種のガラパゴス化である。【2016/9/21(水) 午後 8:12】 |
↓共存するトラム

2両(3両)編成の連結部は,両側が幅広の壁になっていて,通り抜けができる。床も電車の連結部のような安っぽさはなく,カーブで回転できるよう円形の床になっている。カーブでは円の周辺部が回転するだけで,円の上に乗っていても動いたり,揺れたりはしないので安全である。日本の電車の連結部のように不安定さはまったくない。トラム先進国だけのことはある。低床式は日本でも地方にあるが,それ以外の面では俄然ヨーロッパが進んでいる。車,トラム,自転車,歩行者が共存できる街はやはり素晴らしい。日本ではどう逆立ちしても無理な話である。一方,アジアではよく見られるバイク(自動二輪)を北欧で見ることはまずない。ハーレーならともかく,世界的シェアを占める日本のバイクも北欧では出番がないようだ。バイクは燃費もよく,車のように駐車に場所も取らず,いいことづくめに思うのだが,北欧では自転車がそれを代用しているのだろうか。街がどこも小さいので,長い距離の移動を伴うようなことがないので,バイクは普及していないのだろうか。 |
↓混雑する車内

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