王宮で出会った衛兵~オスロ9
▼オスロの王宮では毎日13:30から衛兵の交代式がある。これは公開されているので,この時刻になるとどこともなくたくさんの見物客が集まってくる。まず衛兵はどこにいるかといえば,王宮の正面玄関の左右にある,一人が立ったまま入ることができるほどの交番のような,小屋の前に立っている。制服に制帽を付け,銃や無線機を持ち,佇んでいる。この光景は観光客にとっては格好の撮影スポットになっていて,次々に交代で,衛兵の隣に立って撮影をしている。いや,してもらっている。当の本人は会話は禁止なので,何を話しかけてもひたすら無言である。観光客もそれを知ってか話しかけることはない。さらに,写真に撮られるからといって笑顔一つ見せず,ポーズを取ることもなく,立っていることはさぞかし辛いことだろう。ときたま,隣に立った人間をちらっと見ることはあるが,正面を見続けなければならないのか,すぐに顔を真正面に向ける。一瞬の出来事である。北欧を問わず,ヨーロッパには王宮が多く,王宮には必ず衛兵がいて,王族を守っている。勤務時間が何時間かわからないが,雨が降ろうが槍が降ろうが,炎天下だろうか,夜だろうが少なくとも数時間は同じ場所に立ち続けることが要求される。忍耐力がなければできない仕事だが,年配者はいないことを見ると,玄関前に立つ衛兵は,どちらかというと下っ端なのだろうか。年齢が経つにつれて,王宮の中の守りに就いていくのではないかと思う。王宮の中は空調が効いて,天候や気温に左右されないので,年配者には合っている。どこの世界も下積みがなければ,楽なところにはいけないようだ。かといって,年齢が上がり,重職に就くと,それなりに気遣いが必要になり,ストレスも溜まりやすくなるのは,どこの世界も同じだ。【2016/9/19(月) 午後 7:39】 |
↓王宮前で公務中の衛兵

衛兵の交代式は,王宮に向かって右側の広場で行われる。右側に衛兵の待機所のような建物があるので,自然とそうなるのだが,左側から仕事を終えた衛兵の集団が行進してきて,待機所から出てきて,これから仕事に就こうとする衛兵の集団と,向かい合って,お見合い?をする式である。時間にして10分ほどの式典で,これを見ようと王宮にやってくる観光客も多いとか。式の最中,周りの空気は荘厳な面持ちになり,観光客にも緊張が走るが,式が終わるやいなや,何事もなかったように王宮周辺には普段の活気が戻る。衛兵の交代式を知らずに,終わった直後にやってきた観光客でも,今まで何かをやっていたということがまったくわからないほど,跡形もなく,衛兵は散ってしまって,本来の持ち場に就いている。玄関の左右の衛兵は先ほどとは交代しているので,見に行きたいとも思うが,表情一つ変えず,ポーズも取らないのであれば,人こそ違っても,先ほどと何も変わらないだろう。 |
↓交代される側(交代式で勤務終了)

ところで,国王がこの王宮にいるかいないかは実は外でもわかる。それは,交代式の最中にロイヤル・ガードによる演奏があるかないかである。この日はそれがなかったので,不在だということだ。ここに来る途中,衛兵による行進が,市内で行われているのに出くわした。港に近いアーケシュフース城にも衛兵がいるのだが,どうもそちらの方から歩いてきたので,この城も王室管轄なのだろうか。城に隣接して馬も飼われ,何かのイベントには駆り出されるのであろう。オスロに来たからにははずせないスポットであるし,撮影スポットでもある。 |
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