フロム散策(後編)~ソグネフィヨルド7
▼フロム鉄道は客車と同時に沿線住民の物資の輸送も担う大切な鉄道だ。物資といえば,フロムに着いた下り列車は,上り列車としてまたミュールダールへ向けて出発していく。ホームとは反対方向では,貨物車への物資の積み込みが行われていた。しかし,それは自転車,レンタサイクルである。ベルゲン鉄道沿いのノルウェーの高地地帯,フィンセやミュールダールから自転車でフロムに降りてくるという観光が流行なので,自転車を鉄道に乗せるのは原則上り列車のみとなる。ベルゲン鉄道が完成する前からある道路が今はハイキングルートになっていて,自転車を利用する人やハイキング客の専用道になっているのだ。機関車のすぐ後ろの貨物車(下り方面の1号車)に駅員と車掌がせっせと協力して,自転車を車内に運び込んでいる。自転車は姿格好が皆同じなので,レンタルと思えるのだが,ベルゲン鉄道のフィンセから来た自転車はミュールダールでベルゲン鉄道に乗り換えさせる必要が出てくる。こんな手間隙をかけても観光に来る人第一で考えるフロム鉄道には脱帽である。【2016/9/19(月) 午後 6:43】 |
↓ミュールダールへ向けて出発を待つフロム鉄道

鉄道のホームに並行して,木造平屋の建物がある。その斜め前に,クリステンセン(CHRISTENSEN)という人の銅像が立っている。たぶん,フロム鉄道の功績者であろう。この建物は手前は土産屋,奥には小さいながらも無料のフロム鉄道博物館になっている。いちばん奥に開通当時の電気機関車の実物が展示されている。運転台に乗ることができるが,小柄な機関車なので,運転室も狭いし,運転台に上がる梯子も地面に対して90度なので,腕力がないと危険だ。。博物館の入口に訪問ノートがあったので,何ページかめくってみたら,日本人の名前もちらほらと見えた。個人旅行者と見られる。屋外の広場に出ると,赤い機関車型の観光バスが入ってきた。1時間ほど待ち時間があれば(この観光バスの所要時間は45分),フロム渓谷を少し上って,列車から見えたフロム教会などにも寄ってくれるので,簡単にフロム観光ができる。また,フィヨルドサファリという20人乗りボートで,フィヨルドや滝つぼを間近に見学するツアーもここでは人気だ。滝の流れ落ちる崖のすぐそばによることができるので,中型のフィヨルド観光船よりは迫力がある。フィヨルド沿いの村に寄るツアーでは,所要時間は3時間もかかるので,フロムないしこの近辺に宿泊していなければ,時間的に難しい。ベルゲン発着の日帰り旅行では,フロム滞在はせいぜい3時間が限度なので,食事をとることも含めれば,付近への観光ツアーは2時間くらいになってしまう。フロム界隈でいろいろ挑戦したければ,フロムあるいは近隣宿泊の個人旅行しかあり得ない。ツアーではフロムはちょっと寄るだけで,せいぜいランチを取るための場所に過ぎないのである。 |
↓クリステンセンの銅像

↓フロム駅に貼ってあったフロムの地図・・・フロムを周る人には必携(写真右下クリックで拡大)
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