ローゼンクランツの塔に上る~ベルゲン8
▼この5階建ての塔は,1560年代に国王フレデリック二世の命により,当時ベルゲンの総督であったエリック・ローゼンクランツが防備用の城塞および館として建てたものである。スコットランド(現イギリス)からわざわざ呼び寄せた大工に作らせたため,スコットランドにあった城の塔に似ているらしい。細長い石造りの螺旋階段がついていて,地下室から五階まで見学できるようになっている。階段は一段の段面が奥に高く,手前に低くなっていることと,奥行が浅い(靴の長さよりも短い)ことから,滑りやすい靴では踏み外す恐れがあるので充分気をつけたい。岩壁に沿って作られた螺旋階段なので,見通しが悪く,まるで迷路のようである。人とすれ違うのもやっとで,急いで上り下りすると,人と衝突することもある。日本の城にある階段(例えば松本城など)も異常に急で上り下りがたいへんなことを考えると,やはり城というものは,戦いの時に侵入しづらく作るのは鉄則のようだ。【2016/9/19(月) 午後 5:44】 |
↓ローゼンクランツの塔及びホーコン王の館の門

住居兼要塞としての役目があるローゼンクランツの塔は,中は堅固で立派な造りをしている。地下は牢獄用の小部屋があり,それ以外は倉庫に使われていたようで,2階にはチェペルの祭壇,3階には王の寝室や礼拝用の一角,4階は迎賓室になっていたとか。さらに5階には射撃ができるよう部屋を確保してあったが,実戦に使用されたのはたった1回だけだったそうだ。銃眼付きの胸壁からはベルゲン港が一望できる。5階からさらに上に登ると,屋上に出られるようになっている。屋上に三角の屋根が載っているような造りになっているので,その屋根に沿って手すりと通路があり,一周できるようになっている。ここからの眺めはとてもよく,ブリッゲン地区はもちろん,ベルゲン港,フロイエン山など,ベルゲン北部の名所が一望できるようになっている。ここから見るブリッゲン地区は真正面ではなく,真横からになるので,絵にはならないが,カフェが店開きを始め,通行人の多い様子が手に取るようにわかる。この塔のすぐ下には,無料の市内循環バスの停留所もあるし,対岸への渡し舟の乗り場もあるので,ベルゲン駅から離れてはいるがけっして不便ではない。北東側は公園になっていて,一般に開放されている。 |
↓地下

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