ラバトの南部~マルタ62
▼ラバト北部とイムディーナはつながっている(間に堀と城壁があり,門は2ヶ所)。ラバトはイムディーナの城下町のような存在となっていて,イムディーナが城壁で囲まれているのに対し,南側のラバトには城壁はなく,聖パウロ教会を中心に広がり,今ではマルタの他の街と何ら変わらない。「町」という意味のラバトがそのまま呼び名となっているのは,ゴゾ島のヴィクトリアと同じである。街の北部,イムディーナと接する側は古い街並みが広がっているが,南部はわりあい住宅が新しく,近年に建設された住宅も多い。かつてはローマ人が住んだり,アラブ人が住んだり,歴史が3000年近くに及び,遺跡も多いが,最も顕著なのは地下墓地の大きさと数である。マルタ一大きな地下墓地もあり,宗教色が強い街に思えた。それゆえにこの街では教会中心の宗教的な行事が今でも多く,その度に近隣から人々がたくさん集まってきて,ラバトは熱気に覆われる。【2016/9/19(月) 午前 9:24】 |
ラバト南部は北部の観光地から離れているので,観光客が紛れ込んでくることもまずなく,日中は人通りが少なく,マルタの街にしては道路が広くゆったりしている。マルタ・ストーンの家が建っているのは変わりないが,まわりには地中海沿岸にお似合いのレモンやオリーブの樹が茂り,住む環境としてはいいのだろうが,店も見当たらず,夜はかなり寂しくなると思われる。ヨーロッパの大陸の他の都市なら犯罪に巻き込まれる危険性が十分にあるだろうが,マルタの治安はすこぶるよく,夜に一人で歩いても大丈夫と太鼓判を押されているから,驚きの国である。地中海に浮かぶ小さな島だけに何か犯罪を犯した場合,国外に逃げようにも空港は一つしかないし,シチリアに行くフェリーはヴァレッタから1日一本,チュニジアに行くフェリーは週に1本しかないので,手配されれば確実に捕まってしまうからだと思うのだが。 |
↓午後3時-まだシエスタタイムなのだろうかラバト南部の住宅街には人の姿が見えない

ラバト南部から北西に向かう,畑作地との境に沿った道路は,ヴァレッタからのバスが南部を時計回りに一回りして,終点のラバトのバスターミナルに向かう途中にある。バス停もあるが,多くは降りる人がほとんど(ディングリ行きは別)で,ここから乗ってもラバト止まりになってしまうので,ヴァレッタに行きたい人は何らかの方法でラバトの北東の端にあるバスターミナルまで移動しなければならない(せいぜい1~1.5kmくらいだが)。以前は北部のパリッシュ広場がバスターミナルだったが,東に移動してしまったことになるので,今は街の中心部まではバスは乗り入れていない。 |
↓ラバトの西の端まで来ると住宅は点在し、畑が広がる

マルタの農村風景は街の郊外に行かなければ見ることはない。せっかく郊外に来たので,ゆっくり歩きたいが,何しろ直射日光が強く照りつけ,日陰が欲しいところだが,どう見ても近くに日陰はないし,店もない。湿度が低いので汗はかかないが,喉はカラカラになる。こういう場合も考えて,ミネラルウォーターは買えるときに買っておいた方がよい。とくに5月以降の暑さは炎天下だと体にはかなり堪える。 |
↓道端にはレモンやサボテンが見られる

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