九廣鉄道の旅(前編)~香港62
▼九龍(香港)と広州(広州東駅)を結ぶ,いわゆる九廣鉄道は,2007年末に香港内の地下鉄などと合併し,香港内の鉄道は1社に統合された。旧九廣鉄道の幹線である東鐵(現MTR東線)には通勤電車が走っており,支線の2つは北に行くほどローカル線の風情がある。東鐵に乗ると香港北端の羅湖まで行くことができるが,羅湖行きの切符が買えるのは中国本土に渡る人に限られる。羅湖駅自体,中国本土との行き来以外には用のない駅である。というより,中国との行き来用に作られた駅なので,下車することができない。ここに来た以上は中国本土に渡らなければならないのである。幸い,今はビザが必要ないので,パスポートさえ持っていれば,難なく入境できるのでそれでもいいのだが。 |
羅湖駅に着くと,香港の出境と中国本土の入境を経て,中国本土のシェンチェンに入ることになる。入境後,目の前のシェンチェン駅から広州行きの列車で広州に行くことができる。しかし香港から広州まで行こうとしたら,香港の紅磡〔ホンハム〕駅から羅湖を通り(実際には並行する線路を通過する),シェンチェンに入り,広州東駅へ行く直通列車を利用するのが便利だ(1日8本ほど出ている)。始発駅(九龍・紅磡駅)も終着(広州東駅)も中国ではあるが,始発駅では出境,終着駅では入境の手続きがあるのでまるで国際列車のようだ。地下鉄のチムサーチョイ駅で降り,地下道を九廣鉄道(現MTR)尖東駅に向かう。ここから一駅だけ通勤電車に乗る。尖東駅は東鐵(現MTR東線)の始発駅で,しかも朝の下りなので車内はガラガラである。一駅乗って,広州東駅行き列車の始発・紅磡駅に着いた。【2014/4/5(土) 午後 3:07】 |
↓MRT尖東駅

紅磡駅は中国本土への長・中距離列車の始発駅だ。まさにヨーロッパでいう国際列車が発着している。広州方面をはじめ,北京や上海への直通列車も発車している。尖東から一駅乗って,広州東駅行きの直通列車に乗り換えるためにいったん改札を出る。同じ線への乗り換えなのに,国際列車のため改札を出て,出境手続きをしなければならないからだ。紅磡駅構内にはたくさんの店があり,駅自体もガラス張りでとてもきれいな駅だ。香港の表玄関にふさわしい駅舎である。ここから中国本土へ行く人が多いので,両替所や旅行会社,土産屋,レストラン街などが整っている。駅の構造自体がまるで空港のような国際駅である。日本には国際列車が走っていないため,このような駅はなく実感もできない。 |
↓紅磡駅は中国本土への直通列車の始発駅にふさわしい,大きな駅だ

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