ウブドの裏通り散歩(ジェンバラン通り)~バリ島28
▼裏通りという場合,どこまでを指すのかは,かなり主観が入る。ウブドの中心部は,東西に伸びるラヤウブド通り,南北に伸び,並行するモンキーフォレスト通り,ハノマン通りの3本がメインの通りであることは,誰が見てもそう思うだろう。これらはいわば商業ベースで見ていることになる。つまりショップの多い通りなのだ。これら3本に次ぐ通りとしては,モンキーフォレスト通りとハノマン通りを結ぶデウィシタ通りがある。短めの通りだがここにもショップが数多くある。もう少し広い範囲でみると,ショップの多い通りはあるが,この4本を除くと他は裏通りといっても過言ではない。しかし,裏通りだからといってショップが一つもなく,完全な住宅街ということもウブド中心部では考えられない。どんな道の狭い裏通りに入っていっても実はショップあるいはワルン,宿泊施設,とくにゲストハウスがあることは珍しくない。ゲストハウスのような民宿レベルの宿泊施設には,欧米人が好んで中長期で泊まることも少なくない。日本人は,バリ島=リゾートという雰囲気が強いのか,バンコクのカオサンのように安宿に泊まることはあまりないのが実態である。バリ島は物価が安いので,1泊2千円以下のゲストハウスでも,日本の観光地のホテルよりは格段に過ごしやすいかもしれない。ただし,バスタブがない,エアコンがないなど,便利なリゾートホテルに慣れてしまっている人間には不便を感じるかもしれないが。【2013/11/23(土) 午後 4:34】 |
↓メイン通りの一つ,ハノマン通り

裏通りに行くと人が減る分,とたんに犬が多くなる。バリ島の犬は首輪はついていても放し飼いである。また,プードルやチワワ,ダックスフンドのようなお座敷犬はいない。柴犬や秋田犬の類の頑丈そうな,いわばワンコというにふさわしい犬が,道端にごろごろいる。狂犬病の予防接種が行き渡ってはいないため,犬には十分注意したいが,普通に通り過ぎるだけなら,吠えることもないし,おとなしい犬が大半である。道端では子どもたちの遊んでいるのが目に付く。日本と違い,遊びは外が基本である。今ではゲーム機もあるだろうが,日本の高度経済成長期を髣髴させる雰囲気のバリの裏通りには,子どもたちの甲高い声が聞こえ,台湾と同様,どこか懐かしい気分に浸れる。表通りには洒落たレストランやカフェが並ぶが,裏通りの主役はワルンである。ワルンは雑貨屋兼軽食堂である。間口の狭い店先の奥にイスとテーブルが並び,ナシ・チャンプルが食べられる。値段も安く,100円くらいから。欧米人はこのような店が好きらしく,裏通りにワルンの人気店が少なくない。 |
↓裏通りにはとくに犬が多い

ハノマン通りから東に二本行った裏通り(ジェンバラン通り)に入ってみた。ほぼ住宅街である。住宅街といっても日本の住宅街とは明らかに違う。小さな寺院がいくつもあり,街路樹はないものの,住宅の敷地内には熱帯の樹木や花が密集している。歩道はないが,車がすれ違えるだけの道幅はある。車はめったに通らないが,バリでは自転車兼自動車の役割を果たすバイクがわりとひっきりなしに通る。子どもが遊び,犬が何匹もうろついている。高度経済成長期の日本の路地裏を見ているようだが,景色はまるで異なる。時々雑貨店兼軽食堂のワルンやゲストハウスと思しき建物もあり,この辺りではまだ完全な住宅街とはいえない。何しろ賑やかなハノマン通りまで2本しか道路を隔てていないのだから。欧米の旅行者にもリッチ派とバックパッカー系が存在し,この辺に宿泊するのはもちろん後者だ。熱帯アジアを満喫するには,エアコンなどがなくファンだけのゲストハウスで寝泊まりし,ワルンで食事をするのが望ましいかもしれない。この通りには実は北の端に本屋がある。外には絵ハガキなどが売られ,小さな店だが,ウブドでは他に本屋らしい本屋がないので,立ち読みするとよい。日本では手に入らないものばかりだ。 |
↓ジェンバラン通りの南部

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