2009年06月09日 - Yukky's ワールドウォッチング
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2009年06月09日

        

人の姿がほとんどないクアラルンプール駅~クアラルンプール2

category - マレーシア
2009/ 06/ 09
                 
マレーシア国営鉄道(KTM)のクアラルンプール駅はかつてはクアラルンプールの中央駅の役割を果たし(東京ならば東京駅,大阪ならば大阪駅に相当する),多くの人で賑わっていたのかもしれないが,2001年に,ここから少し南(700~800m)にKLセントラル駅ができてからというもの,没落甚だしく,現在は,マレーシア国営鉄道が運行するKTMコミューターという郊外電車が10~15分おきぐらいに走っているに過ぎない。もちろんバンコクとシンガポールを結ぶ豪華な列車もここには停車するが,普段はシーンとした駅になってしまった。外観は素晴らしく,典型的なムーア建築で,モスクを髣髴させる素晴らしい建築だ。駅舎の一部がクラシックなホテルになっている。このホテル「ヘリテージ・ステーション」はシックでなかなか素晴らしいホテルだが,リーズナブルな料金で,とくにロングステイ客にとっては割引率が高くなり,1ヶ月滞在しても700リンギッくらいである(1泊は90リンギッ)。日本人スタッフもいるらしいので,長期滞在で,そんなに豪華なホテルでなくても構わなければ絶好のホテルといえよう。かといって安ホテルではけっしてない。尚,ふだん人気のないこの駅の前からは,ジョホール・バル,シンガポール,ペナン島行きのバスが発着している。正面玄関前にそれらのバスはあれど,人は見えず,不思議なバスストップである。たまたまペナン行きが停まっていたが,バスは空で,運転手もいなかった。着いたバスなのか,これから出て行くバスなのかはわからない。ペナンまでは8~9時間かかるのではないだろうか。【2009/6/9(火) 午後 7:57】

↓クアラルンプール駅の外観
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この駅は1902年に建てられたのですでに1世紀の歴史を持つ。さて,駅舎に入ってもガランとしていて,切符売り場もなければ,駅員もいない。真ん中に島式ホームがあり,その島を挟むように2本ずつの線路がある。どうもKTMコミューターは真ん中の島式ホームで乗り降りするらしい。そこにいくにはどうすればいいのかと探したところ,地下道があった。そこから行くらしい。島式ホームに上がって,見渡したところ,北側にどうも改札らしいゲートがあるので,歩いていくと,券売機と,自動改札機があった。ホーム上に自動改札機があるというのも初めての経験だが,外国では珍しくないようだ。改札機の近くに全列車,全駅の時刻表が貼ってあった。東南アジア辺りでは,時刻表もとくになく,適当に運行しているのかと思いきや,綿密なダイヤが組まれ,その時刻表をわざわざ貼ってあるのだからたまげた。JR山手線で1日の駅ごとの時刻表を細かい文字で大きな表にして貼ってあるようなものである。

↓駅舎内の通路
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↓駅構内にあるキヨスク
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↓駅舎からホームが見える
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↓歴史ある素晴らしい駅構内
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↓キップ自販機
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↓改札機と北側ホーム
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↓自動改札用キップ
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↓ホームにある電車ごとの全駅時刻表
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派手なカラーリングの改札機に切符を通し,さらに進むと,ようやく電車を待っているらしい人を数人発見した。駅舎に入ってからここまでの10分ほどで見かけた人は,ホームで掃除をしている男性一人だけだったので,なんとなくほっとした。KTMコミューターのホームは島式ホームを北側に400~500m延長した場所にあった。なぜ,すでにホームがあるのにさらに延ばす必要があるのか疑問だったが,延ばした先のホームからは東側に,高架になっているLRTプトラ線PASAR SENI駅のホームが見えたので,そことの接続を考えてのことだった。このホームをさらに北側に移動して階段を上がり,駅舎を出れば,PASAR SENI駅に歩いて行けるようだ。待つこと数分,マレーシア国鉄のKTMコミューターの黄色い3両編成の車体がホームに入ってきた。ホームで待っている人は数人なのに,車内に入るとわりあい混んでいた。皆どこに行くのだろう?と思ったが,次のKLセントラル駅で3分の2は降りてしまったので,ここで乗り換えて都心部に行くだろうと想像できた。乗った車両は韓国の「現代」製だった。韓国の「現代」と「大宇」は,世界中に鉄道車両を輸出していて,以前,テレビで見た北アフリカ,チュニジア国鉄の車両も韓国製だった。日本の鉄道車両も技術面で素晴らしいとはいわれているが,いかんせんシステムが国際規格にはなっておらず(世界からはこれをガラパゴス状態といわれる),海外への輸出はアジアの一部とアメリカで見られる程度だ。技術が素晴らしいだけでは売れないのが世の中の厳しさである。よって海外で日本製の車両をお目にかかることはよほど稀である。

↓派手な色の自動改札機を立派なホーム
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↓入線してきた韓国・現代製の電車
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↓車内はこんな感じ
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文化遺産としても貴重なクアラルンプール駅の西側には,道路を挟んで,これまた文化遺産級のマレー鉄道の本社(マレー鉄道公社)ビルが建っている。火山岩を外壁に使った,クアラルンプール駅と同じムーア式という建築形式だ。ふとそばに日本人がカメラに収めていたのは当然だろう。見るからに素晴らしい建築のビルが多いクアラルンプールの中心部だ。ヨーロッパの植民地を経た国は建物がヨーロピアン調で日本から見ればオシャレな建物が多い。

↓マレー鉄道本社ビル
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